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300 <スリーハンドレッド>追記   

前回の続きを書きたいと思います。

前回も、書きましたが、ザック・スナイダー監督の特徴は、
1・独特のCGで、映像が美しい
2・スローから素早い動きに切り替わる、戦闘シーン
3・故に、アメコミ映画化の第一候補になっている

以上の3点だと思います。

そして、それを世に知らしめたのが、今作「300 <スリーハンドレッド>」であると。古典を描いてて、尚且つ、これが後々の古典になっていきそうな映画なんで、やはり観ておいた方が良さそうなのは、間違いないですね。

たまにヤフーレビューとかで、ストーリーがありがちとか言ってる人がいますが、僕は、その意見どうかと思いますよ。ストーリーは、史劇なんで、当然、真新しい事なんて無いですよ。ストーリーは、大事と思いますけど、映画ってストーリーだけじゃないと思います。〝いかに見せるか〟が大事だと思いますよ。いや、でも今作は、元々、フランク・ミラーのグラフィック・ノベルが原作で、こちらは未読ですが、史劇ですけど、史実よりも面白さを優先させてるみたいなんです。それを忠実に映画化してるんで、ちまちました考証とかより、空想的なキャラを登場させたり、敵であるペルシア人達がファンタジックで、楽しませてくれる訳です。

ストーリーを簡単に説明すると、まず冒頭でレオニダス王(ジェラルド・バトラー)が、どういう生い立ちで育ったか。ここで、僕はいきなり惹き付けられましたよ。少年時代にスパルタ族として、どう教育されたかが、描かれるんですが(当然、そこはジェラルド・バトラーが演じてないですよ。ザック・スナイダーの子供がやってるみたいですね。)これが正真正銘のスパルタ教育なんですよ!僕の様な虚弱体質は、生まれた瞬間に崖から落とされて、人生終了なんですよ。で、立てるようになったらいきなり格闘をさせられて、闘争本能を植え付けられると。そして、最後の卒業試験として、山に1人で行かされ、生きて帰ってきたら合格!と晴れてなる訳です。それを乗り越えた男達だけが、ここでは生きていけるんですよ。
そんな奴らですから、当時、最大最強のペルシア軍が、降伏を迫ってくるんですが、唾を吐きかけて、かかってこいや!って事になるんですが、王様より神様が偉いとされてるんで、政治家的な奴らにレオニダス王が戦争させてくれって言うけど、その時期は祭りがあるからダメって言われるんですよ。レオニダス王は、いいよ、じゃあ精鋭300人連れて、戦ってくるよ。って話です。

で、この男達、いや漢達がやっぱり凄いんですよ。300対数万ですよ?当然、死ぬじゃないですが、でも、彼らは最大の敵に出会えてワクワクしてるんですよ。敵が来るとニヤニヤしちゃって。援軍として、他の部族の奴等がいるんですけど、そいつらが「な、なんでこの状況で笑ってんの?」「生まれた時から、こういう状況を待ってたんだ!」って言うとこなんか、好きですね。そういう、いかにスパルタがすごいかを援軍を普通の部族を出す事によって、比較で見せるのも上手いですね。

そして、皆が語りたくなるであろう映像なんですが、全編セピアカラーなんですよ。確かにアニメっぽい、かなり嘘くさい背景なんですよ。ただ、それが幻想的な古代ローマ時代として説得力がありますね。(色々、調べたら〝クラッシュ〟と名付けられた画像処理でやってるみたいですね。)それで美しいですよ。戦争がテーマなんで、首切りやスプラッター描写があるんですが、美しさでグロさに気付かなかったですよ。よく考えたらかなりグロテスクな映画なはずなんですけどね。ちなみにCGCGしてる為、戦士達の筋肉もCGと思われてるみたいですが、筋肉はガチで鍛えた自前みたいですよ。役者ってすごいですよ。ほんと。だから単純に楽をしてCGに頼ってる訳じゃないと思うんですよ。出来る事はやろうとしてる訳ですから。その辺の姿勢が素晴らしいじゃないですか。誤解を生んでて、悔しいですが。

演出も、面白いですね。弓矢の雨が降ってくるシーンとか最高ですよ。黒い雨の様なモノが、上空に上がって行って、「え?何々?」って思ったら、それが弓矢だった所、好きですねぇ。犀が襲って来るシーンも面白いです。ギリギリの所で、倒れるのんです。「おお~!」と思いました。この辺、実際、映画を観て、確認して欲しいですね。

色々言ってきましたが、そんな事は置いておいても、絶対に勝ち目が無い戦いでも戦う。しかも死ぬ事も決定的。そんなのどうしても男としてテンション上がりますよ。究極の肉食系男子だと思います。

おススメですよ。

「300<スリーハンドレッド>」感想は→こちら

by eigasirouto | 2012-01-23 16:18 | 追記、修正など

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