ヤング≒アダルト   

毎月1日は、シネマディという事で、渋谷HUMAXシネマにて、1000円で鑑賞させて戴きました。

ヤング≒アダルト
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公式サイト
解説: 仕事も恋愛もうまくいかない30代の女性が、妻子のいる元恋人と復縁しようと大騒動を繰り広げる人間ドラマ。『JUNO/ジュノ』の監督・脚本コンビ、ジェイソン・ライトマンとディアブロ・コディが再びタッグを組み、「真の幸せとは何か」というテーマを辛らつな笑いと共に描き出す。大人に成り切れずイタい言動を繰り広げるヒロインを、オスカー女優シャーリーズ・セロンが熱演。共演には『インシディアス』のパトリック・ウィルソン、『スパイダーマン』シリーズのJ・K・シモンズら実力派が名を連ねる。
あらすじ: 37歳でバツイチ、恋人もいない、執筆中のヤングアダルトシリーズは終了間近で新作の予定も決まっていない自称作家のゴーストライター、メイビス (シャーリーズ・セロン)は、うかない日々を過ごしていた。そんな中、高校時代の恋人バディ(パトリック・ウィルソン)の妻から子どもが生まれたという内容のメールが届く。バディとヨリを戻し青春時代の輝きを取り戻そうと考えた彼女は、故郷の町へ舞い戻るが……。

ジェイソン・ライトマン監督の長編作品を制覇しました!
「マイレージ、マイライフ」の記事にも書いてるのですが、僕なりのこの監督の印象は、こんな感じです。
・物語を軽いタッチで描く
・主人公に苦い経験をさせる
・セックスが、作品内に意味を持つ
今作を観て以上の点が、当てはまるか?というのも含めて、鑑賞していたのですが、バッチリ当てはまりました!やはりこういう作家性なのかなと確信を深めました。さらに今作を鑑賞して、
・主人公が基本的に、やや風変りで何かが欠落している
・ユーモアのある会話シーンが多い
・ブラックジョーク好き
なんかも、当てはまるんじゃないかと思いました。その裏付けとして、渋谷HUMAXシネマにたくさん貼られてた雑誌の切り抜きの記事に、こんな事が書いてありました。
アレクサンダー・ペインに傾倒している事を公言している。巧みなセリフ回しやブラックユーモアの使い方にその影響が出ている。
ぶっちゃけ、映画詳しくない僕は、アレクサンダー・ペインを知らなかったですけど…。
しかし、こう関連付けて監督の特徴なんかを探って行くのは、僕的に楽しい作業で、そこに何かを見い出した気分になって、当たったりすると嬉しいですよ。

それで、この映画なんですけど、僕がこれくらいかな?と思ってたくらいには、ちゃんと面白かったですよ。

ただ、その前に言わせて欲しいんですが、映画館の一部のお客さん達のせいで、ちょっとノイズになって、心底楽しめなかったのが、非常に残念でなりません。まず、始まって、結構経ってるのに、ウロウロ席を探す人がいてですね…。遅れて来るのは、仕事の都合とかもあるのかも知れないんで、責められないのかも知れませんけど、外でちゃんと自分の席を確認してから入って来て欲しかったですね。それと小さなお子さんを連れて来るのは、仕方ないのかも知れないけど…時々、話し出すし、ずーっとビニール袋をバリバリしてて、ずーっとそれが気になって、部分的に映画に集中出来なくて、せっかくの巧みなセリフ回しを完全に頭に入ってない部分があったりでした。なんとかなりませんかねぇ。と文句を言いつつも、そういうのも含めて映画体験なのかも知れませんね。
客層は、全体的に女性が6対4もしくは、7対3くらいの割合だったかと思います。やはり主役が、女性だし、監督&脚本(ディアブロ・コディ)が「JUNO/ジュノ」のコンビというのも、あるんでしょうね。

これで、心置きなく「ヤング≒アダルト」の話に入れますよ。

まず、オープニングがユニークで、OP曲の使い方で笑ったのは、おそらく始めてだと思います。更に、その曲が中盤にまたブラックジョークとして使われるけど、それ以上は黙っておきます。だけど、これがギャグとして使われるだけじゃなく、主人公が過去(最も輝いてた高校時代)に、取り憑かれてるという説明にもなってて、上手いなぁと思います。

それで、主人公のメイビス (シャーリーズ・セロン)なんですが、仕事はゴーストライターで、仕事も恋愛も上手く行ってないし、結構だらしない、高校時代の栄光にすがりついてるアラフォー女で、未だイケてると思い込んでる言動で、かなりイタい女なんですよ。そのイタさと周りとの噛み合わなさを笑う作品なんですけど、この人のかなりズレた感覚に付いていけるかどうかで、この作品の評価は変わってくると思います。僕は、付いていける所か、結構、共感さえ出来てしまって、自分もこういうイタい部分は、絶対に無いとは言い切れないんじゃないか?とか、考えながら観てました。

でも、共感出来ないとしても、シャーリーズ・セロンは、絶世の美女なんで、それだけでも観てて、ほわ~となりますよ。ただ、ヌードになりかけるんですが、ヌーブラ付けたままで、悔しい思いもしました。あのシーンは、あれでいいとは思うんだけど、観れるもんなら観たかったですよ。

それで、シャーリーズ・セロンがこんな風にこの作品を言ってるんですけど
「今作は、マジシャンが種明かしをする様に、男性が知らない女性のトリックをバラしている。」
これを読んでもわかる様に、元彼であり、最近赤ちゃんも生まれ幸せの絶頂にあるバディ・スレイド(パトリック・ウィルソン)が、本当は自分と結ばれると思い込み、バディと会う時に、女として入念に手入れをしてから会うんですが、そのシーンを何度も何度も、見せて行きます。そして、その度に、違ったメイビスになります。女すげぇ、そして怖ぇと言う事を思い知らされます。
※ちなみに、パトリック・ウィルソンは、「ウォッチメン」のナイトオウルです!「ウォッチメン」の事、全然、書けてなくて、焦ってます。必ず、いつか書きますんで!

それで、彼女は高校時代は、女王だった訳ですが、対象に、「ミルク」の記事でもちょっと触れましたが、高校時代にゲイと勘違いされて、いじめられて障害者になってしまったマット・フリーハウフ(パットン・オズワルト)と言う男がいて、高校時代は、話した事も無かった二人が、周りが大人になってしまったけど、片や栄光、片や挫折で時間が止まってて、過去から逃れられないと言う共通点で、ちょっと仲良くなります。

マットを演じた、パットン・オズワルトがまた良い味出してるんですよ。部屋はフィギュアだらけで、「スターウォーズ」の〝宇宙酒場〟に憧れて、酒を密造してる奴なんだけど、言ってる事は非常にまともで、メイビスの真の理解者です。
※「宇宙人ポール」のあの酒場も、「スターウォーズ」の宇宙酒場でしたね。もう一度、「スターウォーズ」を見直したくなって来ました。

そんな二人と元彼が、どうなっちゃうのかは、観てのお楽しみという事で。

最後になりますが、ライトマン監督は、シャーリーズ・セロンについて、こんな風に語ってます。
「嫌味な役を演じてる時、俳優は特殊メイク等をして、これは本当の自分じゃないと観客に言い訳をする。ただこの映画の主人公は、特殊メイクも奇抜な衣装も許されない。素のままの姿で、嫌味な人間を演じる度胸があるのは、シャーリーズしかいない。」


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「ジェイソン・ライトマン」
「JUNO/ジュノ」
「マイレージ、マイライフ」
「ウォッチメン」

「ミルク」
「宇宙人ポール」
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by eigasirouto | 2012-03-03 02:31 | 新作映画(2012)

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