そろばんずく   

こちらも観たかったけど、GEOには置いてなかった作品。

そろばんずく
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解説:「家族ゲーム」の森田芳光を監督に迎え、当時飛ぶ鳥を落とす勢いだったお笑いコンビ“とんねるず”が映画初主演を果たした異色コメディー。実力派俳優、小林薫が怪演。春日野八千男と時津風わたるの2人は広告代理店“ト社”に勤める若き営業マン。その2人にパブで知り合った梅づくしのり子がト社に入社し、3人でチームを組んで仕事を進めていたが、ライバル“ラ社”に度々横ヤリを入れられる。その“ラ社”のエリート社員、桜宮天神の策略で3人は窮地に立たされるが…。

てっきり、そろばん塾の話かと思ったら、そろばんずくって、計算ずくとか、そう言う意味なんですね。

1986年の作品なんですけど、今観ても前衛的なコメディだと思います。いや、永遠に前衛的なコメディかも知れません。はっきり言ってムチャクチャですよ。
ただ、とんねるずさんは、この作品に関しては、一切アドリブ禁止だったみたいで、全て森田芳光監督の考えでこうなってるとの事です。
その件に関して、森田監督は「役の上でのアドリブならいいけど、彼らの地が出ると観客はそれで冷めてしまう。おそらく映画初出演の2人に、それは無理だろう」と語ってたそうです。
今では、すっかり大物のお2人ですが、そんな時代も当然ながらあったのですね。
しかし、とんねるずの面白さは、アドリブ的なスタンスこそ人気があったので、当時のファンも??となったみたいです。
森田監督のフィルモグラフィ的にも、各賞を受賞した「それから」の次が、方向性の全く違う今作だったので、当時の観客も戸惑いを隠せなかったみたいです。
一体、森田監督は、何を思って今作を作ったのか?色々調べてみたい所です。

ちなみに、同時上映が、、おニャン子クラブ主演の「おニャン子ザ・ムービー 危機イッパツ!」との事で、人気出そうですが、どちらも興行的には失敗だったみたいです。
それはそれで観てみたいですね。

この映画、バブル時代の調子コキまくってる日本が描かれてるんですが、あり得ない角度からギャグが入って来るし、本域でバカバカしい事をやってるので、バブルで調子にコイてて腹立つというより、狙いかどうかわからないけど、バブルの本質を暴きだしてる様に感じて嫌いじゃないです。※バブルに対する僕の怒りは「ニューヨーク・ストーリー」の「ゾイのいない部屋」に書いてます。
これは、現代的な視点があるからこそでしょうが、イケイケでほんと調子コイてるし、それで上手く行くんだけど、これって恥ずかしいよね?と言うのが、画面に映り込んでると思いました。

でも、ムチャクチャだと言ってますが、話は割と一本道なので、わかりやすいですよ。ただ、見せ方が異常なだけで。例えば、スーパーマリオの土管があってそれに入ったら、ライバル会社のラ社が合宿(?)みたいなのをしてる場所に行くとか、そういう無茶苦茶さです。

今では死語となった、当時、何を考えてるかわからない若者世代をおっさん達が、新人類と呼んでましたが、映画(現実にもそうだったのでしょう)とんねるずがその新人類と言う訳です。
僕が、新人類と聞いて、すぐに思い付くのは、西武の工藤氏、ナベQ氏、清原氏ですが、これは余談ですね。

確実にエネルギッシュでパワフルな時代だったんだなーとは思いますね。だからって、その時代が羨ましいとは思いませんけど。このエネルギッシュへのカウンターとして、やる気の無さそうで繊細さを持ったDTや、中世的なウンナンが台頭して来たのかなぁと考察しているんですがね。どうですかね?これもまぁ余談ですね。

っていうか、余談で、話をごまかしてる感じに思えるかも知れませんけど、僕は個人的には、なかなか面白くて興味深い映画だと思ってるんですけどね。ただ、人に面白いのか聞かれたら、すごく珍味だからとりあえず、森田監督の映画を数本観てから観るといいよー。みたいな言い方すると思います。みたいな。
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by eigasirouto | 2012-04-26 02:47 | 旧作(2012年鑑賞)

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