イレイザーヘッド
2012年 05月 13日
イレイザーヘッド
解説:フィラデルフィアの工業地域を舞台に、さえない印刷屋の主人公の周囲で起こる不可解な怪現象を描く問題作。後に名作『エレファント・マン』を撮る鬼才監督デヴィッド・リンチの長編デビュー作で、ガールフレンドが産んだ奇怪な赤ん坊の泣き声に悩まされる主人公の、精神的な迷走をシュールなイメージ映像の連続で見せる。主人公は「ツイン・ピークス」のジャック・ナンス。現実と幻想の境があいまいな映像世界に引き込まれる。
あらすじ:フィラデルフィアの工業地帯で働く印刷屋の職工ヘンリー(ジャック・ナンス)は、ガールフレンドのメアリー(シャーロット・スチュワート)から子どもを妊娠したことを告げられる。しかし、生まれてきた赤子は恐ろしい姿で、異様な泣き声で彼らを苦しめる。やがて、生活に耐えられなくなったメアリーは家を飛び出してしまう。
難解極まりないし、気持ち悪くて不気味な映画だし、別に誰にもオススメしませんけど、なんか物凄いパワーと情熱を感じました。
デヴィッド・リンチ監督の処女作で、多分、リンチ監督の本質の全てが、この作品に詰まってるんだと思います。
映画をよく知らない僕は、「エレファント・マン」は、差別についての映画だと思ったし、そこが評価されてるのかも知れないけど、リンチ監督は、差別の映画じゃなくて、単純にフリークス(奇形)が好きなんだとわかりました。
それにしても、今作は、一体どういうジャンルになるんでしょうか?ホラーとも思えるんですが、正直、僕はちょくちょく笑えたりして(リンチの本意じゃないけも知れないけど)、非常にジャンル分けるのが難しいですよ。
町山さんの「ブレードランナーの未来世紀」という本を読んで、色々と納得出来ましたけど、それでも色々と謎の部分は残ったままですし、とにかく観た事の無いジャンルの映画でした。
本当に、シュールだし不気味だしキモいんだけど、もう一度観てみたくなるんですよね。これって、すごい事だと思いました。唯一無二の存在だけど、ちゃんと惹きつける何かがある。でも賛否分かれるのは間違いないし、嫌な人はとことん嫌だと思うので、人には、特にオススメしませんが。
それでも、もし観たい人は、心も体も元気な時に、観た方がいいと思いますよ!
by eigasirouto | 2012-05-13 23:30 | 旧作(2012年鑑賞)