夢売るふたり   

9/21、ユナイテッドシネマとしまえんで鑑賞して来ました。

夢売るふたり
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公式サイト
解説: 『ディア・ドクター』などで高評価を得た西川美和監督がメガホンを取り、松たか子と阿部サダヲが結婚詐欺に手を染める夫婦を演じる異色のラブ・ストーリー。小料理屋を営む夫婦が火事で全てを失ったことから始めた結婚詐欺を通して、複雑で深遠な男と女の関係を描き出す。主演の二人に加えて、結婚詐欺に引っ掛かる女たちを演じる田中麗奈や鈴木砂羽、木村多江のほか、以前西川作品に出演した香川照之や笑福亭鶴瓶などが共演。うそをテーマに人間の業をえぐり出す西川監督らしいストーリーと、豪華キャストによる演技に期待が持てる。
あらすじ: 東京の片隅で小料理屋を営む貫也(阿部サダヲ)と妻の里子(松たか子)。店は小さいながらも順風満帆だったが、火事で全てを失ってしまう。ある日、貫也が常連客と一夜を共にし、すぐに里子の知るところとなるが、里子は結婚詐欺で金をだまし取ることを考案する。結婚願望の強いOLなど寂しい女たちの心の隙につけ込んで、店を再開するための資金を稼ぐ二人。しかし、夫婦の関係に影が差し始め……。

何と言えばいいのかわかりませんが、観てる間ずっと息苦しかったです。
つまらない作品では、全然無くて、それなりに楽しかったし、見所もありましたけど、なんか本当に観てて、いたたまれない気持ちになったと言うか、何度も主人公である貫也(阿部サダヲ)に、もうやめとけよ。後々、絶対にめんどくさい事になるよ…と思いましたね。

西川美和監督作品は、「ゆれる」しかまだ観て無いんですが、「ゆれる」は好きな作品でした。結構、前に観たので、内容はうる覚えですけど…。

里子を演じる松たか子の演技は、本当に素晴らしいと思いました。オナニー、半ケツ、放尿、パンツの履き替え…など、攻撃的演技もさる事ながら、表情一発の説得力など、やっぱり力のある人なんだろーなぁと素人ながらに思いました。10数年前、やたらと持ち上げられてた頃は、あんまり好きじゃ無かったんですが、最近は、女優として、確かな演技を見せてくれるので、どんどん好きになっていってる女優さんですね。
映画序盤は、旦那想いの素敵な奥様だったんですけどねー。

鈴木砂羽演じる睦島玲子とひょんな事から浮気をした貫也が、彼女から100万を受け取って、そこから里子が、旦那のこの情けなさは金になる!と閃いて、旦那に結婚詐欺を働かせると言う話です。

まずは、鈴木砂羽さんが、とても色気のある女性でしたね。とりあえず、彼女とは風呂でセックスするんですけど、普通に考えて、長方形の風呂でヤルなら縦に向かい合うと思うんですけど、なぜか横向きにやってて、非常に窮屈そうな印象でしたね。なんとなく、こんな色気のある人とやったら病みつきになるぞ!と心配しましたが、そういう展開にはなりませんでした!貫也の神経を疑いますね。恐らく、彼のタイプでは無いのでしょう。

その後、結婚詐欺を働くために、店の客に次々と手を出して行く貫也。その中に、田中麗奈もいて、んなアホな!と強く思いましたし、またこれも病みつきになってしまうぞ…。と心の中で貫也に警鐘を鳴らしたんですが、そうはならない異常者・貫也でした。男の友情より女をとるのも、ちょっと信用なりませんが、女よりも金をとるのは、もっと信用なりませんね。恐ろしい!何より残念なのは、田中麗奈とも当然、濡れ場が用意されてると思って、僕の期待は膨らんでいたのですが、全然、そういう描写は無くて残念でした。

その後、色々と手を出した揚句、重量挙げの皆川ひとみ(江原由夏)にも手を出します。すごく純粋で、重量挙げの選手でゴツくて、なかなか男から女として見てもらえない。そんな自分をわかってて、普通の人生を歩む為に、重量挙げを辞めようかとすら思ってる彼女。彼女のシーンが本当にいたたまれなくて…。おいおい…彼女に手を出すなよ?こんな純粋な女性から金を騙し取るのは、極悪非道だぞ?と思ってましたが、里子から「かわいそうだから、やめようか?」との提案。それにホッとしたのも束の間、かわいそうなのは貫也の方!と言う理由に、心底ふざけんな!と。で、もうそれでイイから、とっとと彼女を解放してやれよ。と思ったら、貫也の方が、「かわいそうなのは里子、お前だ!」的な、偽善的な事を言って、彼女に手を出します。当然、それまで男に縁が無かった彼女は、貫也にハマってしまって…。ああ、バカバカバカバカ!と思いながら観てました。一連の彼女の登場シーンは、居心地悪いと言うか、観てて辛かったですね。逆に言えば、それだけ心が揺さぶられるのですから、素晴らしいシーンなんだと思います。

ほぼ同時進行で手を出す、デリヘル嬢の太田紀代(安藤玉恵)のシーンも心に残りましたね。彼女は、「松ヶ根乱射事件」でも、ちょっと頭のおかしいアバズレ役をやってましたが、アバズレ役が多いですね。映画冒頭では、おっぱい丸出しで、騎乗位シーンをやってのけてました。さすがです。彼女の「私は自分で生きてる!」的な発言は、この映画において、非常に重要なキーワードでした!

「松ヶ根乱射事件」と言えば、山下敦弘監督がカメオ出演されてましたね。また、「松ヶ根乱射事件」で銀行員役、「マイ・バック・ページ」で妻夫木君の上司役をされてて、「歓待」で主演を務めた古舘寛治さんもチョイ役で出演されてましたね。素晴らしい演技を見せてくれるので、映画が引き締まりますね。山下監督と仲がいいのでしょうか?さらに、カメオ出演で言えば、「息もできない」のヤン・イクチュンも出てたみたいですが、これは見つけられず…。と、細部に渡って、おお!と思わせる人が出演されてました。

それと笑福亭鶴瓶さんが、後半チョロっと出演されますが、存在感がありましたねぇ。OPでクレジットあったけど、ずっと出ないからてっきり忘れてましたけど、出て来た時は、なんか儲けた気持ちになりましたよ。元やくざを思わせる役どころですが、普通に優しそうだけど、本当は怖い人なんじゃないの?と言う鶴瓶さんにちょっとあるイメージの役と言えるかもしれませんね。 そういう意味で鶴瓶さん主演の西川監督の前作「ディア・ドクター」は、観たくなりました。

と、こういう感じで、各シーンは楽しめたんですよ。ただ、全体を通して見ると微妙に感じてしまいましたね。と言うか、疲れちゃいましたね。多分なんですけど、主演の夫婦以外も、粒立て過ぎたんじゃないか?と思うんですよね。最後の女性が、子持ちの木下滝子(木村多江)で、木村多江さん好きですし、いいんですけど、もうそれまでに女に手を出し過ぎて、お腹一杯になってる状態なんですよ。モテキ以上にモテキが来てて、そういう男を見てると死んでほしいなぁと言う気持ちが無くも無いですからね。それと最後の超強引展開もちょっとどうかな?と首をかしげてしまいましたね。

色々と考えさせられるシーンもありましたし、もしかして里子は子供が出来ない体なのかな?とか、徐々に離れて行く二人の心を包丁や自転車などの小道具の使い方で見せたりと上手いなと思うシーンもたくさんあるんですけどね。うーん、ちょっともったいないのかなぁ?と言うのが感想です。
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by eigasirouto | 2012-09-22 02:44 | 新作映画(2012)

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