カテゴリ:新作映画(2012)( 74 )   

DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る   

「枯れないためにも、いつまでも太陽のような存在でいてください。」by大島優子

DOCUMENTARY of AKB48 Show must go on 少女たちは傷つきながら、夢を見る
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公式サイト
解説:爆発的人気を誇る人気アイドルグループAKB48の光と影に迫るドキュメンタリー第2弾。CD売り上げでは数々の記録を打ち立て、テレビ、映画、雑誌などでその姿を目にしない日はない少女たちの過酷な実状を映し出す。東京、グアム、台湾、シンガポール、そして東北各地を駆け足で飛び歩くメンバーに365日間カメラが同行。独占インタビューで語られる、華やかな舞台の裏で悩んだり傷ついたりする少女たちの姿が共感を呼ぶ。
あらすじ: 2005年、秋元康のプロデュースにより誕生し、今や国民的アイドルの地位を不動のものにしたAKB48。西武ドームコンサートで3日間で延べ9万人を動員するスーパーアイドルたちのメンバー内格差や、アイドルとしての葛藤(かっとう)を1年にわたり追い掛ける。カメラがとらえたし烈な舞台裏や、メンバーのインタビューなども収録されている。
総選挙を観た後に、今作を鑑賞しましたが、先にこっちを観ておけば、もっと楽しめたでしょう。
いや、しかし総選挙もこの映画も面白かったですよ。
僕は、「ウルトラマンサーガ」の時に、チョロっと触れましたが、顔と名前が一致するのが、前田敦子、篠田麻里子、高橋みなみ、板野友美だけで、「ウルトラマンサーガ」を観たから秋元才加もわかる…。その状況で、選挙前、ネットや友達とかの情報で、あっちゃんが辞めるから大島優子が1位を期待されてるとか、神セブンってのがいるらしい。とか情報は入れてましたが、全然、顔と名前が一致しない状況で、総選挙を観たのですが、面白かったですね。

推しメン(昨日、今日覚えた言葉をさっそく使ってます。)は、マリコ様だけでしたけど、大島優子がなんだかんだ1位になるのも納得できました。
かわいいとか、美人とかだけで決める訳じゃないですからね。アイドル力、人間力の勝負なんでしょうけど、彼女の笑顔は、なんか癒されるというか元気をもらえるなと思ったんですよね。もう、僕は彼女の事が気になり始めてますよ。僕は。

2位・渡辺麻友、3位・柏木由紀、4位・指原莉乃の魅力に関しては、にわか…というより無知な僕は、まだわからなかったです。キャラが全然わからないですからね。キャラがわかってれば、また違った印象があるのでしょう。指原さんは、フジテレビのアナウンサーに粘着されてましたし、大分で母親も応援してて、推されてる感じもしますし、ベジレンジャーでも〝ベジレンジャーロボ〟という特殊な役をやってるんで、ちょっと興味湧いてます。

それで、元々知ってて、かわいいなぁと思ってた5位マリコ様のコメントは、プロレス的でよかったですよ。ナタリーの記事から引用させていただくと、
私はこの総選挙が嫌いではないです。自信があるからではないです。自信はないですし、この日が来るのが不安でした。でもこうやって皆さんのあたたかい声援とあたたかい気持ちがぶつかる今日の日を、この緊張感を味わえる今日を、自分がすごく成長できる日だと思ってます。後輩に席を譲れという方もいるかもしれません。でも、私は席を譲らないと上に上がれないメンバーはAKB48では勝てないと思います。私はこうやって皆さんと一緒に作り上げるAKB48というグループが大好きです。だからこそ、後輩には育ってほしいと思ってます。悔しい気持ちはすごくあると思います。正直、私も今この順位にビックリしてすごく悔しいです。でも、そうやって悔しい気持ちをどんどん先輩、私たちにぶつけてきてください。私たちを潰すつもりできてください。私はいつでも待っています。そんな心強い後輩が出てきたならば、私は笑顔で卒業したいと思っています。
確かに、投票だから何をどうがんばればいいのか?とか、すでに上に後輩がいるとか、つっこみ所は、あるんですけどね。
皆、若いのに本当に立派なコメントをするなぁと思ってますが、ただ、言ってる事は違えど、泣きながら似たような発言が多い中、空気を一変させるコメントだったので、やっぱり一番興奮しましたね。
さつっこみ所として、投票だから何をどうがんばればいいのか?と書きましたが、結局、人気というのは、メディア露出というのが、一番大きいでしょうけど、じゃあメディアに出るには、何が必要なのか?自分自身の個性を把握してそれを活かして行く事だったり、後、これは映画に出て来るシーンなんですけど、じゃんけん大会の優勝したマリコ様以外の発言に、センターになる自信の無さがあるので、とにかく自信を持てと言いたかったんじゃないでしょうか。
もちろん引退しろという若い世代のファンへ向けたものであり、マリコ様自身のファンを安堵させるべきコメントと言うのは、言わずもがなでしょうが。

他にいいコメントだなぁと思ったのは、宮澤佐江ちゃんのコメントですね。漫談的に家族の話をしてて面白かったです。話す順番とかも完璧だったんじゃないでしょうか。

後、個人的には、松井玲奈と梅田彩佳がかわいいなぁと思ったり、今後、HKT48も上手く行くといいなと思いましたよ。

それと大島優子にあっちゃんが、花束を贈呈するシーンがあるんですけど、テレビだとフリがあったけど、現場だといきなりヅカヅカと現れた感じに思えたので、あっちゃんが舞台に立つ前に、徳光さんの煽りがあるともっと盛り上がったのかなぁとか、それだといやらし過ぎるかなぁ?とか、色々考えさせられましたね。

っていうのが、第4回総選挙の感想ですね。AKB商法、総選挙の是非、過剰なメディアの取り上げ方とか、まだまだ考えるべき部分はありますけど、そこは、一旦置いておきましょう。
とにかく、総選挙自体は、本当によく出来た構造になってると思います。僕みたいな立場の人間でも、面白かったです。

それで映画の話になりますけど、まずタイトルが長いというのが、第一印象ですね。
ちなみに、今作は、DVD鑑賞ですが、今年映画館で上映されたものなんで、新作扱いさせて下さい。※年末に新作だけランキング発表しますよ。

映画の流れとして、
3.11後の、被災地訪問の様子→震災を経験した研究生の子のインタビュー→第3回総選挙の様子と舞台裏→西武ドームコンサートの様子と舞台裏→チーム4の話→じゃんけん大会→再び、被災地訪問
という流れだったと思います。
これに、それぞれのインタビューとか入ってました。チーム4からの流れは、順番というより、入り組んでました。

まず、被災地訪問の子供達の喜んだ様子を観て、そもそもアイドルに興味の無い僕でさえ、なんか嬉しくなりました。今、AKBが多くの子供達に一番喜ばれる存在なんじゃないでしょうか。アイドルという存在の意義をいきなり証明されたと思いましたね。
舞台にその辺に咲いてる花を持ってくる女の子がいて、峯岸が舞台の上からすげーしゃがんで受け取るシーンがあって、感動したんですけど、峯岸が舞台を降りて受け取ってあげればよかったと後悔してる…という発言に、腐りきった己の心を洗い流されて、目が覚めましたよ。そういう気持ちがあるから彼女はキラキラしてるんですよ。
もしかしたら、そんなの計算とか思う人もいるかも知れないし、本当はそうだったとしても、騙されてもいいですよ。心の優しい子ですよ、絶対。

その後の、第3回総選挙、西武ドームコンサートは壮絶でしたね。
この2つは、あっちゃんが主役なんですが、AKB素人の僕なんかは、そもそもなんであっちゃんがセンターなのか?って疑問があったりします。たかみなはリーダーシップがすごいし篠田はかわいいし大島の笑顔は素敵だしで、周りの方がキャラ立ってる気もします。で、色んな話を聞くと、そもそものコンセプトがセンターらしくない子をセンターにしたとか、言ってる人もいて、なるほどなぁと溜飲が下がりました。
しかし、出発点がそうであっても、数々の試練がそうさせたのか、立場が彼女を変えたのかわかりませんけど、映画を観てて、この女なんか持ってる!と思いましたね。

普段は、本当に頼りない感じがするんですよ。総選挙でも1位になって、崩れ落ちるほど泣くし、コンサート前も緊張で過呼吸になるし…たかみなやら大島がしっかりしてる分、なんか頼りなく思えまして。
で、もうあっちゃんは無理だ…みたいな所まで来て、ギリギリの本当にギリギリの所で、復活するという、まるでドラマや漫画の主人公の様な場面を見せてくれます。
これは、大いに感動しましたね。

で、僕は、あっちゃん=劉備説を提唱したいんですけど、三国志って、本来、曹操が主役な訳ですけど、曹操じゃ強すぎるって事で、何度も何度も負ける劉備を後の時代で主人公にした訳なんですが、ただ、劉備も負け続けるだけじゃなく、ギリギリの所で一矢報いるという事実があるから物語が生まれると思うんですよ。これまでのあっちゃんの活動をあんまり知らないですけど、ずっと苦渋をなめさせられてるんだけど、ここ一番で大きな力を発揮する。それがあっちゃんなのかなー?とか、勝手に思ってるんですけどね。強引過ぎるのは、重々承知の上ですが。

2位に落ちた、大島の実は裏では号泣していた…というシーンも切なくなりますね。そりゃ、順位を付けたら傷つく人が出て来るのは、当然ですからね。確かに、芸能界ってそういう所なのかも知れないけど、基本的にはオブラートに包んで来てると思うんですよ。好きなタレントの順位とかだって、そこまで気にならないし、オーディションだって、勝者にしかスポット当たらない訳で順位なんか出ないし、ジャンプの投票だって、あくまで漫画の勝負だし、お笑いのコンテストだって、その時のネタでの優劣(当然、そこには芸人さんの魅力も加味されてる訳だけど、人間力だけで順位を決めてる訳じゃない)勝負する訳ですけど、総選挙は、重要であり、総合の人気だけで勝負させられるという、ここまで露悪的な勝負も無いものだとか、すごい思いますけどね。彼女の涙に色々思いましたよ。

で、あっちゃんがインタビューで、総選挙なんて誰も進んではやりたがってないんじゃないですかね。と言ってて、一体私たちは、何と戦ってるんだろう…?と、言った所で、その先が言えなくなるんですけど、敵は、このシステムを作り上げてる秋元康であり、運営側じゃないですか。(別に、批判してる訳じゃないですよ。)だから、それに気付いたあっちゃんは、卒業を選んだのかな?とか思ったり、で、篠田はわかった上で、運営側を肯定するコメントを第4回総選挙のコメントでしたのかな?とか、そういった想像もしてる所です。

その他、諸々と書きたい事はあるんですけど、この辺にしておきます。
AKB知らなくても、楽しめると思います!楽しい楽しい言ってますけど、かなり壮絶な裏側を見せてる映画なので、ご注意を。
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by eigasirouto | 2012-06-10 18:24 | 新作映画(2012)

この空の花 長岡花火物語   

大林宣彦監督作品は、「時をかける少女」しか観てませんが、最新作を有楽町スバル座で観て来ました。

この空の花 長岡花火物語
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公式サイト
解説: 『転校生 -さよなら あなた-』『その日のまえに』などの大林宣彦監督が、新潟県長岡市を舞台にした人間ドラマ。長岡を訪れた地方紙記者の女性が体験する不思議な出来事を通し、じん大な戦禍や災害を乗り越えてきた長岡市の歴史を浮き上がらせ、東日本大震災の復興への願いと希望をファンタスティックかつハートウオーミングに撮り上げている。キャストには『てぃだかんかん~海とサンゴと小さな奇跡~』の松雪泰子、『はやぶさ/HAYABUSA』の高嶋政宏、『フラガール』の富司純子ら実力派が結集。長岡の風光明媚(めいび)を切り取った、美しい映像の数々にも魅了される。
あらすじ: 新潟県長岡市に暮らす昔の恋人だった教師の片山(高嶋政宏)から、生徒が創作した「まだ戦争には間に合う」という名の舞台と花火を見てほしいと手紙で伝えられた地方紙記者の玲子(松雪泰子)。その機会を生かし、彼女は東日本大震災の被災者を迅速に受け入れた同地の様子も見て回ることに。市内を旅する中で不思議な出来事と人々に次から次へと遭遇する玲子は、それらすべてが空襲や地震から立ち直ってきた長岡の歴史と密接にかかわってくることに気付く。やがて彼女の旅は、過去、現在、未来といった時間を超越したものへと変わっていく。

前日に、 『転校生 -さよなら あなた-』『その日のまえに』を鑑賞してから行こうと思ってましたが、時間が取れそうに無かったので、ほぼ予習無しで観に行きましたが、本当に、面喰いましたよ!

実験映画?カオス?問題作?やりたい放題?型破り?ワンダーランド?…
何と言えばいいのか、わかりませんが、どれも当てはまりました。とにかく、パワフルかつスピーディなじいさんに、髪の毛をグワシと掴まれてガンガンに頭を揺さぶられて、終わった時には、「すみません。やっぱり戦争はダメだと思います…」と、ついこちらが言っちゃう感じの映画でした。

74歳になられる大林監督の映画は、メッセージこそさすが74歳!ですが、演出、編集などは、若いと言うべきか、狂ってると言うべきか、かなりぶっ飛んでましたよ。
ちょくちょく耳にしてましたが、大林監督は、変わりがいない程の個性ある作家性の強い監督みたいで、今作を観て、〝これほどまでか…〟と、度肝を抜かれました。
「時をかける少女」も、役者が棒読みだったり、突然歌いだしたり、とんでも展開になったりと愉快な映画でしたが、今作も、映画の教科書からはみ出しまくってましたね。

この映画のせいでは無いと信じたいですけど、今、ちょっと頭が痛いので、今回の記事は、僕なりにはみ出てるぞ~という部分を箇条書きにして、最後に結論的な書き方にします。
・いきなり冒頭で、文字での説明が4つくらい続く
・早口で、延々と遠藤玲子(松雪泰子)のナレーションが続く
・ナレーションだと思ってたらタクシーの中の松雪がカメラ目線でナレーションを話し出す
・やっとナレーションが終わったと思ったら片山健一(高嶋政宏)のナレーションに変わる
・こちらもカメラ目線になったりする
・元木花(猪股南)が、ずっと一輪車に乗っている
・村岡秋義(笹野高史)が、松雪に延々と長岡市と戦争の説明
・目まぐるしいカット割り
・無秩序に現れる黄色いテロップ(戦争の説明は理解出来るが、トライアスロンやテヅカオサムシやじゃが芋堀りなどにもテロップ)ギャグなのか?
・若かりし頃の高嶋政宏の長髪ヅラの違和感
・そして、「痛いな!この雨痛いな!」という理解不能な叫び
・一方の松雪泰子の「私達、戦争なんて関係ないのに…」と言う別れる理由(これに関しては、途中でそういう事か!と理解出来ました。)
・異常なまでの説明過多。例:笹野「さっきのトライアスロンの…」と言えば、誰の事を言ってるのかすぐわかるのだが、わざわざその人が走ってる様子を見せるなど
・高嶋兄の「我々と戦争が繋がった!」という台詞が、あるけど理屈がよくわからなかった(これは、僕の責任かも知れませんが)
・山下清(石川浩司)が、ちょくちょく登場する(ちなみに、たまの石川さんが演じられてて、これは嬉しい)
・そんなに重要でも無さそうな先生が、職員室で三味線を弾いている
・突然、モデルになった方が登場し、インタビューを始める
・大団円のテロップ
・それでいて、160分もある!
と言う感じなんですけど、まだまだカオスな部分は、ありますが、今、ちょっと思い出せなかったりで、この辺にしておきます。

それで、こうやって書くとつまらなかったのかな?と思われるかも知れないし、ぶっちゃけ途中で帰ってる人も、数人いました。(おじいさんだったので、疲れちゃったかな?)好き嫌いが完全に分かれるのは、わかります。

ただ、これが不思議なもので、結構、面白かったんですよね。面白いというか壮絶なモノに、ただただ圧倒されたと言うか…。正直、途中長い…一体この居心地の悪い空間からいつ逃げ出せるのか?と思う時間帯もありましたけど、終わってみれば、心底、観てよかったなぁ。と思いましたね。そう言うと意味がわからないと思うんですけど、僕もぶっちゃけ意味がわからないんですよ。

今日までの上映らしいので、興味ある人は、会社や学校になんとかかんとか理由つけて行って下さい!ただ、相性はすごくあると思います。
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by eigasirouto | 2012-06-08 04:01 | 新作映画(2012)

先生を流産させる会   

ユーロスペースにて、かなりの立ち見も出る中で、鑑賞しましたよ。

先生を流産させる会
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公式サイト
解説: 『牛乳王子』で注目された内藤瑛亮が、愛知県の某中学校で実際に起きた事件を下敷きにして放つ異色ドラマ。思春期特有の不安定な感情が性への嫌悪感へとつながってしまった女子中学生たちが、妊娠した担任女教師を流産させようとたくらむ姿を鮮烈なタッチで映し出す。小林香織を筆頭に、本作で映画初出演を果たした少女たちが無垢(むく)な悪意をさらけ出す中学生を熱演して圧倒的存在感を見せつける。衝撃的な題名と内容だが、そこに内藤監督が込めた生命に対する真摯(しんし)なメッセージに目を向けたい。
あらすじ: 郊外の中学校で教師を務めるサワコ(宮田亜紀)が妊娠し、彼女が担任を受け持つクラスの生徒たちは活気づく。そんな中、ミヅキ(小林香織)はサワコがセックスをしていることに異常な嫌悪を示す。やがて彼女は、自分が率いるグループで「先生を流産させる会」を結成、サワコの給食に理科室から盗んだ薬品を混入して流産を促そうとする。味の異変を察知して給食を吐き出したサワコは、ミヅキの仕業だと知って彼女と仲間を激しく戒める。だが、それを受けてミヅキは反省するどころか、より嫌がらせをエスカレートさせていき……。

この映画は、現在、全国で渋谷のユーロスペースで、しかも1日1回だけの公開なので、そりゃあ映画の日ともなると集まるのは当然っちゃ当然かも知れないけど、メチャメチャ混んでましたねー。チラッと受付の人とお客さんの会話を聞いた所、普通の日でも、立ち見が出てるとの事です。ちなみに、普段も1300円ですよ!

僕は、妊婦が歩いてるとドキドキするんですよ。フェチという意味じゃないですよ。こけたりしないかなー?何かにぶつかったりしないかなー?とか、勝手に心配してしまいます。
そんな軟弱な僕ですから、とにかく〝流産させる会〟の少女たちの行動が、本当に怖くて。
観てる間じゅう、怖い怖い。とにかく怖い。やめて!もうやめて!と思って、観終わった後、たった62分の映画にも関わらず、すごく疲れてました。
とにかく、今まで観たどんなホラー映画よりも、個人的には、一番怖かったかも知れません。
それは、裏を返せば、メチャクチャ楽しめたって事なんですよね。
衝撃的なタイトルが、話題になり、ネットで叩かれたりしてますが、僕は、本当に観てよかったなと思いました。
こんな映画体験は、なかなか出来ないですよ。

今回は、以下
①元になった事件
②タイトル、内容の問題について
③役者、映像、音…全てが怖い
④ミヅキとはなんなのか?
⑤モンスターペアレント
⑥まとめ
に分けて書いて行こうと思います。


①元になった事件

2009/03/28(土) 16:24:11の中日新聞の記事らしいです
愛知県半田市内の中学校で今年1月から2月にかけ、1年の男子生徒たちが妊娠中だった担任の女性教諭に対し 「先生を流産させる会」を結成して、教諭の給食に異物を混ぜるなどの悪質ないたずらをしていたことが分かった。
学校によると、教諭は30代。3学期が始まった1月、席替えの決め方に対する不満や、部活動で 注意されたことへの反発から、生徒ら数人が周りの生徒に声を掛けて反抗しようと計画、 <16人>で会を結成した。
同月末には、生徒らがチョークの粉と歯磨き粉、のりを混ぜ合わせたものを教諭の車にふりまいたり、 いすの背もたれのねじを緩めたりするなどのいたずらを始めた。2月4日には理科の実験で使った ミョウバンと食塩をそれぞれ少しずつ持ち帰り、気付かれないようにして教諭の給食の中に混ぜたという。
ミョウバンは食品にも使われている物質で、教諭の体調に異常はなく、混入には気付かなかったらしい。
一連のいたずらは2月下旬に発覚。学校は保護者同席の上で生徒たちに注意した。今は深く反省しているという。
学校によると、教諭は「生徒らが反省をし、それを生かした行動をとれるようになるのを望んでいる」と話しており、 刑事告訴はしない意向。
同校の校長は「ゲーム的な感覚や友人との付き合いでしたことで、流産させようと本気に画策したわけではないと思う。
命の教育を浸透させ、今後二度と起こさないようにしたい」と話している。

先に、僕もこの事件をすごく嫌だと思っていると言うのは、ハッキリさせておきたいと思います。卑怯だし陰湿だし愚かだと思います。
自分が、結婚して妊娠した奥さんが、こんな目に遭ったら憤りを感じて、その中学生達に何をするかわかりません。

そして、それだけ嫌悪感や怒りが湧くと言うのは、だからこそ物語にする意味や必要性があるんじゃないかと思うんですよね。

人間には、普通の感覚では計れない悪意に満ちた人間もいますからね。僕は、こういう中学生には、子供が流産した母親の苦痛を描いた「ぐるりのこと」を見せるべきだ!と一瞬思ったのですが、主犯の中学生に悪意しか無いのだとすれば、こんなに苦しむからこそやる意義があると意思を強化し兼ねない、どんなに素晴らしい映画でも、捻じ曲げて解釈する人がいるんで、安易にそんな事も言えないかもな…とも思いました。

だから僕は、映画は観た人が感じた事が正解と言うのは、そういう危険性も孕んでいるので、ちょっと思考停止過ぎじゃないか?と思うんですけどね。国語のテストでよくあった作者の言いたい事を書き出しなさい。と言うのには、やはり正解があって、作者の意図を見抜く力が養われる訳で、そこが自由な解釈でOKになって、読み手がアホばかりになってしまったら、素晴らしい作品が評価されなくなる可能性もありますよ。というか、現在は、実際そうなってる気もしますが…。
その意図が、ちゃんと理解出来た上で、その考えは自分とは違う!と言うのは、むしろ必要な事ですが、間違った解釈で、批判するのは、イチャモンとか屁理屈でしか無いですからね。
※僕も、誤った解釈でそういう事をよくやってしまいますので、反省も含めて言ってるので、その辺はご理解いただけるとありがたいです。


②タイトル、内容の問題について

この「先生を流産させる会」という、センセーショナルなタイトルが、叩かれています。
興味のある方は、こちらを読んでみて下さい。
読むのが、めんどくさい人の為に、とりあえず、実際の書きこみをいくつか挙げてみましょう。
「こんなマジキチを 映画化する意味がわからん 」
「ひどい時代になったな いろんな意味で 」
「まともな神経してたらこんなタイトルの映画みようと思わないよな 」
「タイトルのつけ方ぐらい工夫しろや!、バカな映画はタイトルもバカだっていうからネ 」
「こんなんつくったってマネするやつがでてくるだけ」
「日本の恥だわ なんちゅうタイトルの映画作るんだよ 」

と言う感じで、展開されております。
マジキチとか差別用語を使ってる時点で君が文句言えた立場なのか…とか、やっぱり時代のせいにしちゃうんですか?…とか、バカな映画はタイトルもバカという説は聞いた事無いな…とか、マネする奴が出て来るって、あなたはマネしないって事ですよね?だったら他人もマネしないかも知れないのに、勝手に余計な心配をする辺り、他人を上から見てるんですかね?…とか、もっと狂った海外の映画たくさんありますよ…とか、色々思いますけど、この人達のおかげで、映画は話題になってます。こうなる事くらいは、制作者サイドも予測出来るでしょうから、してやったりの部分もあるかも知れませんね。

僕個人としては、映画や漫画は、そもそも、非道徳的であろうが反社会的であろうが面白ければ良くね?と思ってるのですが、いや、むしろ出来あがってる社会のルールやモラルの矛盾点を提示したり、本当にそれは正しい事なのか?と思わせてくれる作品が好きだし、価値があると思ってます。

そもそも昔の絵画だって、そのまま描いてしまうと投獄されて殺されかねないから、食べ物に意味を持たせて、政府への批判を意味したり、文学も、寓話にして現実の政府や社会を皮肉ってるモノもある訳で、ロックが生まれたのもそうだし、それを前面に打ち出したのがパンクな訳で。
当時としては反社会的行為ですから、芸術には、そういった側面があり、そういう部分にもちゃんと意義があるんですよ。
そして、いわゆる〝大人〟達は、中身を確認しないで自分の理解を越えたそういう芸術が現れる度に、怒るんですよ。自分が信じて疑わない社会の正義や価値観、それがそういう芸術によって変わってしまうかも知れないから。

そんな批判の一方で、中学生を男子から女子に変更した部分に、怒ってる人達がいまして、確かに、監督のインタビューとか読んでも、監督自身の発言に堂々と女性嫌悪から作ったと言ってました。

その事件を元にしたあくまでフィクションだから別に、忠実に事件を再現する義務は無いし監督が面白いと思う方向に改変する事に問題無いと思います。
でも、それに対しての文句は、僕だって漫画の原作がある映画で、改変部分が僕にとって嫌だったら文句言いますし、そういう議論の必要性はあるのかなと思ってます。

と、長々とこの映画の外側の部分を書きましたけど、やっぱり映画で大事なのは、中身ですよね。という事で、これから中身の事を書いて行きたいと思いますが、前置きがあまりにも長くなったので、久々に追記にして、分けて書こうと思います。

2012/6/6 追記書きました!
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by eigasirouto | 2012-06-04 15:14 | 新作映画(2012)

サニー 永遠の仲間たち   

韓国万博の竹島問題で揉めてますが、そんな事は全く関係無く韓国映画を観て来ました。
今年見た新作の韓国映画は、「哀しき獣」以来2本目です!

今日(6/1)は、映画の日だったので、渋谷にて、今作+「ブライズメイズ 史上最悪のウェディングプラン」+「先生を流産させる会」の女性の軍団モノ3本立てを勝手に楽しもうと決め込んでたのですが、寝坊してプランが上手く立てられず、今作と「先生を流産させる会」の2本立てになってしまいました…。

サニー 永遠の仲間たち
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公式サイト
解説:デビュー作『過速スキャンダル』が韓国で大ヒットし、一躍有名になったカン・ヒョンチョル監督による感動の人間ドラマ。かつて共に青春時代を謳歌(おうか)した女子高生仲良し7人組“サニー”のメンバーが、25年ぶりの再会を果たす様子を温かく描く。『サイボーグでも大丈夫』のユ・ホジョンらベテラン勢と、本作がデビュー作となるパク・チンジュらが共演。過去と現在を行き来しつつ紡がれる、笑いと涙と青春の甘酸っぱさが詰まった物語に心が躍る。
あらすじ:ナミ(ユ・ホジョン)は夫と高校生の娘に恵まれ、主婦として平凡だが幸福な毎日を送っていた。そんなある日、彼女は母の入院先の病院で高校時代の親友チュナ(チン・ヒギョン)と思わぬ再会を果たす。25年ぶりに再会した友人はガンに侵され、余命2か月と宣告されていた。チュナの最後の願いはかつての仲間たちと会うことだった。

初のル・シネマに行って来ました!綺麗な所で、格式の高い映画館でした。トイレがメッチャ綺麗でしたね。優雅な気分になれましたよ!

ポスターの感じで、勝手に微妙な恋愛映画だろうと思ってましたが、なぜ鑑賞したかと言いますと、水道橋博士さん他が、ツイッター上で激推しされてて、非常に興味を抱いたからであります。

そして鑑賞後の結論は、女性の友情物語で、笑えて泣ける素晴らしい作品でした!

今回は、以下
①まず物語の骨格が個人的に好み
②キャラクターの描き分けも出来てる
③その他とまとめ
に分けて書いて行きます。


①まず物語の骨格が個人的に好み

僕は、「莫逆家族」という漫画が好きで、単行本も全部持ってますけど、その話は30過ぎた元暴走族の男達が、必死に社会に適応しようとしてたのですが、ある事件をきっかけに家族を創り、調子コイた若者や昔の因縁の相手に大暴れする話なんですが、この映画の中で40過ぎの元ヤンのおばさん達が、主人公の娘の仇打ちで女子高生達を凹りに行くシーンを観て、女版の「莫逆」だなと思って好きになりましたね。※「莫逆家族」は、もっとえげつないですが。
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ちなみに、この漫画も秋に映画が公開されるので、非常に楽しみにしています。

後、7人の仲間と言えば、「7人の侍」に始まり、王道中の王道ですよね。
複数の仲間モノに僕は弱くて…。なぜかリーダー格よりも、脇のあんまり目立ってない人が好きになるタイプですが、やっぱり複数モノは僕的には鉄板だなぁと思いました!なんでしょうか、関係性にグッと来てるんでしょうかね。
「ドーン・オブ・ザ・デッド」も、それがスゲー好きな所ですからね!

そして、〝仲間を探す〟ってパターンも、大好物でして。
「7人の侍」や「X-MEN: ファースト・ジェネレーション」の仲間を探すシーンが、本当にワクワクして好きなんですけど、今作は、昔の仲間を集めるという変形バージョンですが、これまた楽しい!次は、どんな人物が見つかるかな~?と非常に楽しめる訳です。

これらの要素だけで、僕的には、60点くらいは堅いんですよ。
そこから後は、こまごました所で、どれくらい面白くなってるか。なんですけど、随分と点数を積み上げてくれましたよ。


②キャラクターの描き分けも出来てる

①で、複数の仲間モノが好きだと書きましたが、しかし、キャラクターが描き分けられてて、それぞれに魅力がある。と言うのが、条件になって来ます。
そして、今作は、確かに影が薄いキャラクターもいますけど、しっかり描き分け、魅力、あると思います。

写真を貼ってくのが、めんどくさいので、名前とキャラクターだけの説明です。

イム・ナミ(現在ユ・ホジョン/高校時代シム・ウンギョン)
本編の主人公
高校:田舎からソウルに転校して来た普通の女の子。
現在:旦那は成功者で金持ちみたいです。高校生くらいの娘がいます。
松嶋菜々子に似てて綺麗な女性です。ちなみに高校時代の妙な動きが笑えてクセになりそうです。

ハ・チュナ(ジン・ヒギョン/カン・ソラ)
高校:器が大きく、“サニー”のリーダーで、転校生のナミを仲間に入れる。
現在:最後に、仕事が明かされるが、ガンで余命2カ月の命に。
非常に男前な性格で、頼りになります。高校時代の彼女は、結構美人だと思います。彼女の要望でナミは皆を探します。

キム・チャンミ(コ・スヒ/キム・ミニョン)
高校:美人になろうと必死な女の子で、二重まぶたにしようとしている。
現在:保険セールスマンをやってるけど、残念な成績。
デブでコメディリリーフな役回りです。最初に見つかる元メンバーで、その後、ナミと仲間を探すので、出演機会が多いです。

ファン・ジニ(ホン・ジニ/パク・チンジュ)
高校:頬が出っ張ってて、口の悪いお調子者の副リーダー。
現在:整形して、金持ちと結婚してセレブになりすまし、過去を忘れようとしている。
チャンミとは、別方向のコメディ担当です。高校時代のライバルチームとの罵り合いも笑えるし、ナミ達が現れての慌てっぷりも、面白かったです。

ソ・クムオク(イ・ヨンギョン/ナム・ボラ)
高校:唯一のメガネっ娘。小説家を目指している。
大人:団地暮らしで姑にいびられている。
上の4人に比べて、あまり取り上げられませんが、裕福では無いし姑に罵られて手がガタガタ震えていて、なかなか大変な状況。高校時代、武器を持つと最強でした。

リュ・ポッキ(ユ・ホジョン/キム・ボミ)
高校:ミスコリアを目指して、おしゃれに勤しむ。
大人:母親が事業で失敗して、娘にも会えない。ホステス?
彼女も、あまり取り上げられないが、ノイローゼ気味でおかしくなっている。ガンのチュナ、クムオクとは、また別の角度で一番大変な状況。彼女が一番好きになりました。

チョン・スジ(高校時代ミン・ヒョリン)
高校:メンバー1の美女だが、感情を表に出さず何を考えてるのか謎。
現在:見つからない
高校時代の彼女は、本当にかわいいです。少女時代は、かなり重要人物なだけに、〝見付からない〟という事で、逆に存在感が増しています。この辺のキャラの置き方が、すごく上手いと思いました。

どうでしょうか?これだけでも、こんな彼女達がどう絡むのか?興味湧きませんか?


③その他とまとめ

この話、前半部分は、ほぼコメディタッチで、わざと過剰な演出をしたりしています。
80年代感を出すためか、好きな男を前に、頬が赤くなったりします。
更に、ナミの母親の病室で、みんなでドラマを観てて、全員で皮肉満々のつっこみを入れたりと本当にコメディチックです。
前半は、ゲラゲラ笑わせてもらいました。

それで、ナミ達の高校時代は、86年なんですが、その頃の曲がかかったりして、当時に青春時代を送った40代の人達は、非常に喜ばれてるみたいです。
僕は、86年は、まだ10歳ですから曲を聴いた事あるなぁくらいですが、ナミがジージャンにジーパンを着てる所とか、共感出来ましたし、シンディ・ローパーの「Time After Time」とかも、まぁ知ってますし、僕は、35歳なので、ギリギリ着いていけるくらいですけど、40代ならもっと色々思い出したりするんじゃないでしょうか。

でも80年代生まれも生まれて無い人も、話が面白いので楽しめるんじゃないでしょうか。
まぁ、最後の都合良すぎない?とも思える展開に、ええ?とは思いましたけど、ちゃんと面白いポイント、テンション上がるポイント、感動するポイントを抑えてるから全然、気になりません!

後、当時の韓国は、武装した学生と政府が衝突したりしてたんですね。
その揉めてる中に交じって、女子同士のケンカのシーンは、なかなか笑えましたよ。
そういう当時の様子も入れつつ、現在とシンクロさせて行きます。
その場面の移り変わりも、いちいち工夫されてて、面白かったです。

そして、後半は、泣きましたよ、、、、もう。

とりあえず、中学、高校の友達に会いたくなりましたね~。


そんな、淡い自分自身の思春期も思い出してた訳ですが、その後に観た「先生を流産させる会」の衝撃に全てを吹っ飛ばされました!

つづく…
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by eigasirouto | 2012-06-02 01:28 | 新作映画(2012)

レンタネコ   

ワーストって更新されるものなんですね。

レンタネコ
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オフィシャルサイト
解説:大の猫好きで知られる『かもめ食堂』や『トイレット』の荻上直子が監督を務め、猫を通して人と人のきずなを描く心温まる人間ドラマ。寂しい心を抱える人々に猫を貸し出して回る不思議な女性と猫たちが遭遇する、それぞれの事情を優しく見つめる。主人公を演じるのは『東京オアシス』などで独特の存在感を放つ市川実日子。彼女から猫をレンタルする面々を草村礼子や光石研ら実力派俳優が演じ、説得力のある物語作りに貢献している。
あらすじ:サヨコ(市川実日子)は、都会の片隅にある平屋の一軒家で数えきれないほどの猫たちと一緒に暮らしている。幼いころから人間よりも猫に好かれる子どもだった彼女の状況は今も変わらず、サヨコは占い師などの数ある肩書とは別にある仕事をやっていた。それは寂しい人に猫を貸し出す「レンタネコ」という一風変わった商売で……。

今回は、自分の生理的な部分に基づく感想になってますので、人によっては、僕と真逆の感想になる人がいてもおかしくないと思いますので、こういう人もいるんだくらいの気持ちで読んでいただけると幸いです。

この映画を観た今、「幸せの教室」「おかえり、はやぶさ」がダメな部分も含めて、かわいい映画だったなぁと思い始めましたよ。映画の出来もどうかと思ってますが、それよりも何よりも荻上監督のこの世界観に生理的拒絶を持ってしまいました。それでおそらく荻上監督は、それもわかっててそういうアンチの神経を逆撫でしようとしてるんじゃないですかね。

キーワードは、気持ちが悪いんですけど…。俺は、絶対騙されないぞ!です。本当に気持ち悪いんですよ。僕にとっては。

今回は、以下
①荻上監督について
②映画自体について
③気持ち悪い問題
④まとめ
に分けて書いて行こうと思います。


①荻上監督について

荻上監督作は、「めがね」と「トイレット」だけしか観てませんが、どちらも好きじゃないです。
特に「めがね」は、今みたいにたくさん映画を観る前に、TSUTAYAで人気コーナーにあったんで借りて観たんですが、気持ち悪くて不快になりました。だから映画をたくさん見てるから好きとか、そういう次元じゃないと思います。結局、合うか合わないかって事なんだと思います。
つまらないのもそうなんですが、それよりもヌルい価値観の押し付けが腹立たしく、未だに人生のワースト10に入ってます。

「トイレット」もまた好きじゃないんですが、「めがね」程の拒絶反応は無いにしても、やっぱり嫌だな~と思わせる要素は満載で荻上監督作品は僕には合わないと思ってます。

ただ、この荻上ワールドが一方でカルト的な人気があって、癒されると言ってる人もいる訳です。
悲しいかな僕の知人にも、この世界観が好きとか言ってる人がいますよ。
もし、断崖絶壁で僕が上にいて、一人しか助けれない状況で、荻上ワールド支持者と不支持者がいたとしたら迷わず後者を助けるでしょう。
それくらい苦手なんですよ。

ちなみに「だったら見に行くなよ。」という正論は受け付けておりません!


②映画自体について

それで、何が具体的に気持ち悪いのか?という話のその前に、この映画そのものが面白く無いんですけど…。と思ってまして。

どう面白くないかと言えば、まずストーリーが面白くないです。

レンタネコ屋の主人公のサヨコ(市川実日子)と猫達はずっと出てるんだけど、同じ様な特に面白くなる訳でもない話が3つ続くんですよ。正直、拷問でした。しかもご丁寧に同じ台詞やナレーションが入ります。

確かに、フリがあって、その答えがちょっと変わって行くって事になってますけど、それでその回答が特に面白くない。むしろ不快に思いまして。

3つ仕事してましたけど、あれは、ウソを映像化しただけの話なのかも知れませんけど、だから何だよ。別に面白くねーよ。と思いました。つーか、アイタタ…と思いました。

それと最後の同級生とのエピソードも、なんだったんですかね?あれは。(あまりに、苦痛で正直ウトウトしてしまってたので、何か大事な場面を見落としてるかも知れませんが…。)

演出的に見ても、独り言がやたら多いし、不必要なナレーションが入ったり、台詞がモロに説明的だったりして、全然上手く無いと思いました。
それと途中で、ルパン3世のEDの夕陽をバイクで走る峰不二子のパロディがあるんですけど、そこのCGもダサかったです。
一つの話のオチで、靴下の穴を縫ったというのがあるんですけど、靴下くらい貧乏な俺でも買うよ!と思ったり…。

キャスティングも、謎のおばちゃん役に小林克也を置くってどういう神経してんだよ?と疑いますね。
面白いと思ってるのか、気が利いてると思ってるのか、もたいまさこにばかり頼れないから一か八かなのか、知りませんけど、僕には違和感しか無かったです。

僕が、気持ち悪いなぁと思う部分以外にも映画を楽しめない要素満載でした。


③気持ち悪い問題

しかし、②で書いた事なんて、別にどうでもいいんですよ。大事なのはここからです。

とにかく荻上監督作品は、とにかく普通の映画では無くて、変というか異質なものなのは確かです。

確かに、無難でだけど特に面白くない映画に比べれば、変っていうだけでも価値がある事なのかも知れないです。ただ、おそらくそもそも変な人であろう園子温監督(褒め言葉ですよ)とは違って、凡人が無理矢理変ぶってる様にしか見えないんですよ。荻上監督の場合。
で、その等身大以上の自分を演じる事を要求される事を一生懸命演じてるアイドルとか作られたキャラを演じきれてる人、そういう人達は僕も尊敬しますけど、ただそれで勘違いしてる感じが出ちゃうと、とたんにイタいなと思ってしまうんですよね。

で、それに気付かないもしくは、そうじゃないんだと思ってる人からすれば、やっぱり荻上監督作品というのは、貴重なんじゃないですかね。ただ、僕は無理して、こんな変な事してるんじゃないかと思うんですけどね。
ただ、これを天然でやってるのであれば、より怖いですけど。

だから作品全体も、オシャレじゃなくてオシャレ感が漂っていて、まずそこが嫌なんですよ。

それで、これから具体的な話になりますが、予告編を観て欲しいんですが、石焼きイモのあの口上で、「れ~ん~た~~~ネコ」と言いながら河川敷をサヨコがリアカーに猫を乗せて歩いて、それが冒頭に来るんですが、その時点で「はい。今回も気持ち悪い~」となりました。そこで監督はこの世界に付いて来れるか振り分けてるんですかね。僕は、速攻で振り落とされました。

次に、気持ち悪いなぁと思ったのは、「穴」の事をいちいち、そしてわざわざ「穴ぼこ」と言う所。そのこだわりが僕の神経を逆撫でるんですよ。

そして、猫に歌丸師匠と名付けるネーミングセンスも、なんか気が利いてるでしょ?という感じが嫌いです。

後、なんでもかんでもランク付けを否定するくだりがあるんですけど、言いがかりとしか思えなかったです。多分、普通の人が気付かない事に物申すって事がしたいんでしょうけど、作ってる人が普通だからそうなるんですよ。
別に車にランク付けがある事は、何一つ悪い事では無いですからね。
一応あれは、猫にランク付けがあってという事を踏まえてますけど、希少な猫の価値が高くなるのは、仕方無いんじゃないですかね。
結局、雰囲気で文句言ってる気がしてならないんですよ。

お前も言いがかりだよ!と言われたらそりゃそうかも知れませんが…。

そして、そもそもの寂しい人に、猫を貸してやるって人助けの良き事みたいに描いてるけど、それはかなり傲慢な話に感じるんですよ。寂しいなら猫で癒されなよ。という。
借りる人達は、死期の近い老婆、単身赴任の中年、独り身のOLなんですけど、実在のそういう状況で寂しい思いをしてる人は、猫を飼うくらいでその寂しさを解決出来ないと僕は思いますよ。一瞬は気が紛れるかも知れないけど、根本的解決にはならないでしょう。
その楽観的で浅い価値観でそういう問題を扱うべきじゃないと思いますけどね。


④まとめ

本当は、まだまだ言いたい事はあるんですけど、あまり時間を割きたくないので、この辺にしておきます。

ただ、猫を貸すってそもそも道徳的にどうなの?と言ってる猫好きの人もいますよ。という事を付けくわえておきます。
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by eigasirouto | 2012-05-30 02:50 | 新作映画(2012)

隣る人   

東中野においでやす~。

隣る人
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ホームページ
解説:2011年10月時点で、全国でおよそ3万人の子どもたちが預けられている児童養護施設の一つ「光の子どもの家」の日々の生活を、8年にわたり追い続けたドキュメンタリー。何らかの理由で親と生活を送れず、施設で過ごす子どもたちをめぐる何げない日常を丁寧に描き出す。今回初メガホンを取るのは、フリージャーナリスト集団「アジアプレス・インターナショナル」所属の刀川和也。必死に自分の存在を訴えかける子どもたちや親の苦悩などを見つめる過程に心打たれる。
あらすじ:保育士のマリコさんは、地方にある児童養護施設でムツミとマリナの親代わりとなって寝食を共にしている。そこではやむを得ない事情から親と同居できない子どもたちが住んでおり、ときどき二人はマリコさんをめぐってケンカをすることもある。そんな折、ずっと離れて暮らしていたムツミの母親が、もう一度子どもと暮らしたいと願って施設を訪れる。

と言う訳で、我が街東中野に唯一ある映画館「ポレポレ東中野」にて、鑑賞して来ました。平日の昼間と言うのもあるでしょうが、年配の方が多かった印象です。

生活保護の問題がマスコミに取りだたされてる今日この頃ですが、その問題と根っこの部分(貧困、親と子供、福祉など)で関係ありそうな映画でした。

しかし、映画はナレーションや音楽は一切使わずに、こうあるべきだ!とか、説教的な事は無く、ただその施設で起こっている事を淡々と映し出して行きます。だからこういう世界があるよと提示だけされて、それをどう考えるか?どう行動するのか?それは、我々観客に委ねられる作りになってました。

このブログではドキュメンタリーは、「ピープルVSジョージ・ルーカス」「コーマン帝国」だけですけど、邦画は初めてだし、その2つは映画監督についての話でしたけど、この映画は児童養護施設の話なので、色々と正解の無い解決困難な問題で重そうな感じはしますし、実際にそういう問題を浮き上がらせて行きますが、しかしそういう問題は置いといて、何よりも子供達がかわいくてしょうがなかったです。

誰しもが、子供時代がありますから、これを観た大人は自分の幼少期を思い出して共感出来る部分もあるはずです。とにかく皆かわいくて、生意気な発言で笑わせてくれるし、甘えてる姿、不貞腐れてる姿、怒ってる姿も、たまらないものがありました。
そんな我々を無自覚に楽しませてくれる子供達に、辛い現実が訪れた時、僕も心を揺さぶられました。

まずは、健気で飾り気の無い子供達の真実を描けてる作品だから、僕はそこがいいなと思いました。
気軽に子供達を観に行こうというノリで映画館に行って、全然いいんじゃないでしょうか。

次に、保育士さん達の優しさに胸を打たれました。
保育士さん達は、子供の為に一生懸命働いてるのですが、もはや仕事というより、生活であり、人生を子供達に捧げている姿、心からの優しさや涙を流す姿が、画面を通して映し出されていました。

この方達を観てると、なんだか自分はなんて身勝手な人間なんだ!?とか思い知らされて、親の事を思い出したりして居心地の悪さを感じたりもしますけど、深く反省しました。

月並みですけど、親や他人に対して、もっと優しく接するべきだなーと思ったんですけど、九州にいる親に電話したらしたで、ケンカになるんですよね。毎回。ただ、良いにしろ悪いにしろ、あの人達がいたから自分が存在してるのは、変わりようのない事実ですからね。

全然、どうでもいいエピソードですけど、そうやって親の事を考えてると子供の頃に僕が言う事を聞かない時の殺し文句に、「閻魔様に電話するよ!」と並んで、「施設に入れるよ!」と言うパターンがあったのを思い出しましたよ。

それとムッちゃんのお母さんが出て来ますけど、明言は避けてるけど、もしかして虐待があったのかな~と連想させられて、ヘビーな気持ちになったり、ムッちゃんが母親から電話が来たりする事で、父親から何の連絡もないマリナちゃんが、誰でもいいから電話が欲しいと言ってるという保育士さんのエピソードに胸を締め付けられる思いでした。そこで、パパとは言わないんですけど…と言ってたので、もしかしらマリナちゃんも父親との関係にトラウマがあるのかも知れなくて、非常にやりきれない気持ちになりました。

ただ、そうなんですけど、先程も書きましたが、保育士さん達が、本当の母親、もしくはそれ以上に、愛情を注いでるので、子供達も保育士さん達が大好きで、見てて微笑ましく、また愛おしい気持ちになりました。

ムッちゃんが、マリコ先生がお休みの日に、手紙に大好き、大好き、大好き…と何度も書いてる姿が非常に印象的でした。

毎日、時間帯によっては、監督と著名人のトークショーもあるみたいなので、是非、ポレポレ東中野に足を運んで下さい!特に、これから子供を産むであろう20代、30代の人は、見ると色々考えさせられると思います。何度も言ってますが、全然、押しつけがましいメッセージなんかはありませんので、どう思うかは個人の自由な作りになってますよ。


2012/5/27「タロットカード殺人事件」の記事で、読んでいただけると僕が嬉しい追記があります。
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by eigasirouto | 2012-05-26 01:22 | 新作映画(2012)

ファミリー・ツリー   

2012/5/18(金)に、ユナイテッドシネマとしまえんで鑑賞した3本目です。
そして、このブログを始めて(要するに今年)、旧作、再鑑賞も含めて鑑賞した100本目の記念すべき作品です!

ファミリー・ツリー
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オフィシャルサイト
解説: 『サイドウェイ』のアレクサンダー・ペイン監督と、『オーシャンズ』シリーズのジョージ・クルーニーがタッグを組んだ感動作。ハワイを舞台に、家族崩壊の危機に直面したある一家の再生のドラマをユーモアを交えて映し出す。クルーニーが父親役で新境地を開拓し、シャイリーン・ウッドリーとアマラ・ミラーという期待の若手女優たちが彼の娘を好演。独特のハワイ文化を背景に、さまざまな要素が入り混じったドラマが共感を呼ぶ。
あらすじ:マット(ジョージ・クルーニー)は、妻と2人の娘と共にハワイで暮らしていた。ところがある日、妻がボートの事故に遭い、そのまま昏睡状態となってしまう。それをきっかけに、妻が彼と離婚するつもりだったことや、そのことを長女(シャイリーン・ウッドリー)だけでなく友人たちも知っていたことが判明しショックを受ける。

先に、言っておきますが、原作の小説は未読です。

いや~、「幸せの教室」で、どっと疲れて、「ももへの手紙」も長かったんで、その疲れで寝てしまうんじゃないかと思ってましたが、ちゃんと面白い映画は寝ないで観れます!この作品のおかげで気分よく家に帰れました!それにしても、100本目の記念すべき映画が、「幸せの教室」じゃなくて本当に良かった…。

今回は、面白いんだけど、面白さを上手く伝えれるか不安ですが、以下の項目に分けて書いて行きます。
アレクサンダー・ペイン監督について
ジョージ・クルーニーについて
③話は実は重たい
④コメディとして面白い
⑤最終的に
⑥まとめ
ちなみに原題は、「THE DESCENDANTS(子孫たち)」で、邦題の「ファミリー・ツリー」は、家系図って意味だったんですね。アホな僕は、てっきり家族で木を植える話かと思ってました。さすがに〝子孫たち〟って邦題だとピンと来ないですから、まぁアリな邦題じゃないでしょうかね。


①アレクサンダー・ペイン監督について

何度も書いてますが、僕は、数年前までそこまで映画詳しくなかったので、アレクサンダー・ペイン監督を知らなかった訳ですが、「ヤング≒アダルト」の時に書いた様に、好きな監督であるジェイソン・ライトマン監督がアレクサンダー・ペイン監督に影響を受けているとの記事を紹介しましたが、その時に初めて知りました。

そして、今作を観てなるほどなと思いました。

基本的に入口の間口は広くて軽い感じで観れますし、ユーモアのある会話が面白くて、時にブラックなギャグを放り込み、主人公が苦い経験をしたりと共通点も多いと思いました。
表層は、コメディですけど、実は深くて難しい問題も描かれてて、これも似てました。
「ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜」とかも、そういう感じですね。

アレクサンダー・ペイン監督の作品は、今後、チェックを入れて行きたいと思います。


②ジョージ・クルーニーについて

ジョージ・クルーニーが監督もした「スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜」を絶対観ようと思ったまま、結局観なかった訳ですが、フィルモグラフィーを観てみると全然、彼の作品を鑑賞して無くて驚きました。
僕が観てるクルーニーの作品は、「オーシャンズ11」を除けば、それこそジェイソン・ライトマン監督作の「マイレージ、マイライフ」だけでした。

かっこ良くて渋いですけど、今作は、ちょっとダメなお父さんを演じてて、それもまた良かったですね。

このかなりの存在感のあるジョージ・クルーニーからこそ、娘2人や、長女の彼氏、嫁の父、一部の親戚との絡みが、すごく面白いんじゃないでしょうか。
特に、次女スコッティ(アマラ・ミラー)との絡みは、個人的にメチャクチャ面白かったです。

こんなに惹きつける物があるのに、今作含めて3作しか観てないのは、もったいないですね。彼の作品もこれから観て行こうと思います。


③話は実は重たい

ハワイだし、コメディ調なので、のほほんとしてそうで、実際、そういう部分もあるんですが、中身は深くて、色々な人間が生きて行く上での問題点が入っています。
・嫁エリザベス(パトリシア・ヘイスティ)が事故で意識がない
・嫁が尊厳死を選択していた
・嫁が、実は浮気をしていた
・主人公は仕事人間の為、家族の事がわかってない
・主人公は娘達と接し方がわからない
・長女シャイリーン・ウッドリー(ジュリー・スピアー)が、薬をやっている
・長女の彼氏のノリが軽くてKY
・次女が、長女の影響か汚い言葉を使う
・次女が、クラスメイトをいじめている
・嫁の父に、良く思われてなくて、嫌みを言われ邦題
・嫁の母が、アルツハイマーになってる
・持ってる土地を売るべきかという問題
・親戚との関係
・自然と開発の問題…
・浮気相手と対面したが、どう接するべきか?
などなど、現代社会の問題も含めて、重くなってもおかしくないテーマが、複雑に入り乱れている状況に置かれています。

しかし、この手が付けられない程の問題や、複雑な問題が絡み合ってるなんて、僕らが生きているこの世界と地続きになってるからこそ面白いと思えるんじゃないでしょうか。

傍から見ると呑気で悩みなんか無さそうなハワイでも、実際起きているというのが、他とちょっと変わってる点かもですね。

これだけ書くと「渡る世間は鬼ばかり」みたいな感じですけど、それでいてコメディ調で展開して行くので、それがまたこの監督の面白い部分かも知れませんね。


④コメディとして面白い

ここからは、ネタバレも含むので、ご注意を。

②でも、書きましたが、とにかくマット(ジョージ・クルーニー)と次女スコッティ(アマラ・ミラー)の絡みが、大好きでしたね。

スコッティちゃんは、10歳の女の子なんですけど、仕事人間だったマットは、最後に接したのが3歳の時で、嫁が意識が無くなった事で、向き合ってみるといつの間にか手に負えない悪ガキになってるんですよ。

長女の影響もあるのか、「FUCK」とか汚い言葉を使ったり、同級生のアジア系の女友達に「もう陰毛が生えてんだろ?」とか、メールを送ったりしてるんですけど、その女の子の親からマットに謝罪に来いと電話があって、マットは、「普段はいい子なんですよ」と言ってる後ろで、プールに椅子を投げ込む暴れっぷりを発揮してる所とか、すごく好きですね。

後、ポルノチャンネルを見たがったり、姉の下着を勝手に着たりと無邪気ないたずらを色々するんですが、その時のジョージ・クルーニーの困った顔が、またおかしいです。

長女に、「お前の時は、こんなに酷く無かった。どう接していいのかわからない」と嘆く姿も、また滑稽でいいです。

長女のアレクサンドラ(シャイリーン・ウッドリー)も、また反抗期で、酒を飲んだり、薬をやったりしてるみたいで、しかも彼氏シド(ニック・クラウス)を連れ込んで、そのシドがメチャメチャ軽いノリのちょっといけすかない奴で、出会っていきなり、義父になるかも知れないマットにハグして来て、「よろしく~」みたいなノリなんですよ。で、マットも「二度とするな!」と怒ったり。

それにしてもシャイリーン・ウッドリーも、またかわいかったですよ。

その他、無意識の嫁に浮気の事で文句を言う所、嫁の父にボロクソ言われる所や、浮気相手への報復のシーン(ここはなるほどと思いました)、嫁の浮気相手を知る為に友達の家に走るシーンなど笑える部分もたくさんあって、面白かったです。


⑤最終的に

ただ、エリザベスが亡くなり、当然と言えば当然な展開ですが、ただコメディとして終わらなくて、マットなりの色んな問題に対する一応の回答を示します。

のほほんとしてたけど、コメディタッチで飽きさせる事無く、丁寧に丁寧に人物を描いて来てるので、観てる僕らは、登場人物をもう他人に思えなくて、最終的に泣きそうになってますよ。

後、シドが意外とイイ奴だったりするのも、読めるけどやっぱり好きなパターンです。

そして、ラストのあのシーンはスゲーいいです!
予告編でも流れてたけど、ここを最後に持って来てたんですね。


⑥まとめ

とにかく、大人の映画だとは思うから人生経験の少ない若い世代は、もしかしたらピンと来ないかも知れないんだけど、観て損は全然しないと思います。

どうでもいいですけど、ハワイ行きたくなりました。
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by eigasirouto | 2012-05-22 14:48 | 新作映画(2012)

ももへの手紙   

2012/5/18(金)に、ユナイテッドシネマとしまえんで鑑賞した2本目です。

ももへの手紙
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公式サイト
解説:『人狼 JIN-ROH』で世界の注目を集めた沖浦啓之監督が、7年の製作期間をかけて完成させた感動の長編アニメーション。父から遺(のこ)された一通の手紙を胸に、瀬戸内海の島へと移り住んだ少女が体験する驚きに満ちた日々を生き生きと描き出す。作画監督に『千と千尋の神隠し』の安藤雅司があたり、作画を『AKIRA』の井上俊之や『猫の恩返し』の井上鋭らが担当する。肉親との離別を体験した主人公の再生のドラマがしみじみと胸に響く。
あらすじ:父親を亡くしたももは、11歳の夏に母と2人で東京から瀬戸内の小さな島へとやって来る。彼女の手には、「ももへ」とだけ書かれた父からの書きかけの手紙が遺(のこ)されていたが、その真意はついにわからずじまいだった。ももは仲直りできないまま逝ってしまった父親のことで胸がいっぱいで、慣れない場所での新しい生活になかなかなじめずにいた。

沖浦監督は、「パプリカ」の原画もされてたんですね。

これも、ちょっと予告編の期待値よりは、ちょっとがっかりしました。
と言っても、「幸せの教室」のソレとは次元が全然違いますよ。
ただ、これ位の内容で、しかもアニメで上映時間120分は、ちょっと長いと思います。

今回は、以下に分けて書いて行きます。
①作画について
②ももちゃんについて
③妖怪について
④ストーリーについて
⑤まとめ
こんな感じです。


①作画について

この部分に関しては、はっきり言って、100%個人的な好みの部分なので、全く参考にならないし、違うと思う人もいて当たり前です。
なので、あくまでも僕としては、というのを踏まえていただけると幸いです。

とりあえず、舞台が島で田舎なんですが、いい感じで描かれてたと思います。
自然もいいですけど、コンビニでもスーパーでも無い個人商店とか、子供の頃、こんな店あったなぁと思い出させてくれました。
もも達の住む大きな家も、東京の狭いアパートに住む僕には、懐かしい感じがして、いいなぁと思いましたんで、背景はよかったと思います。但し、東京好きだし住みたいとは思いませんが。

後、一番好きだったのは、プリンとプリンの容器が、すごくリアルで食べたくなりました。あれは、楽しい気分になりました。

ただ、ここが一番大きいんですが、僕はももちゃんの顔があまりかわいいと思えず…。
遠目のショットはかわいいんですが、顔のアップの時の鼻が気になりまして。
リアルな鼻を書こうとするとやっぱりバランス崩れるんだよなぁ…と思いました。
絵を書く時に、多分鼻って、一番難しいですよね。後、唇をリアルに書くべきか問題も、毎回悩みます。

まぁでもこれは、本当に個人差ありますし、かわいいと思う人もいますから!
ただ、僕としては、ももちゃんへの応援の力が変わったとも思います。


②ももちゃんについて

ももちゃんの顔は別として、キャラクターは、悪くないと思います。

最初は、いきなり田舎に連れて来られて、つまんない感じで無口なんですけど、僕の場合は近所ですけど、転校経験があるので共感出来ました。全てが意にそぐわ無い形で変えられるんで何もかも嫌になりました。しかも、ももの場合、東京からド田舎ですから、その落差たるや…。ここ、非常に共感出来て、辛いよね~と思いました。

それと転校してった先の奴らの行動が、野蛮というのも経験あります。
ももの場合は、子供達が高い橋の上から飛び降りる遊びをしてましたが、僕の友達も数人で溝を飛び越えれるかやってて、己を試されるんですよ。なぜ、そんな無意味な事をやるんだと思いながらも、そんな事を言うと臆病者と思われそうだし、これやんなきゃいじめが始まりかねないと思って、必死に飛びましたよ。
ただ、ももは逃げて帰っちゃうんですよ。これも一つの選択だとは思いますけど、ただ、この儀式で仲間になれるけど、ももは最初、悩んだ挙句に拒否します。
これ、男だったら許されないけど女だから無理しないでいいよと言ってくれました。
とにかく、前半のももは逃げてばかりの印象ですね。それがちゃんと描かれてるから後半の展開にグッと来ますよね。
ただ、そこでの行動は納得出来ないので、後述します。

それで退屈な日々を送ってますが、今の設定ならDSとかPSPくらいは持ってそうですけどね。

後、ちょっとんー…と思ったのは、妖怪の存在に気付いた時のももの反応が、あまりにコントっぽいんで、あんま好きじゃなかったです。古いと感じてしまいました。


③妖怪達について

例え、ももちゃんにハマらなくても、こいつらが愉快だったらアリだと思います。
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左からイワ、もも、いく子(ももの母)、カワ、マメ

ただ、ぶっちゃけ愉快より不快の方が、上回ってました。
まぁ、別に妖怪なんですから、墓場鬼太郎みたいに不気味な存在ならOKなんですけど、全然、怖いという存在じゃなく、変に現代染みてるし、かと言って、メチャクチャ面白い存在でも無かったです。見た目以外はただの泥棒です。まぁそもそも古来の妖怪ってそういう存在なのかも知れませんけど。
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でも唯一、マメだけは、物忘れが激し過ぎて、普通じゃねー!と思わせてくれる存在で、好きでした!
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それで、一番問題なのは、結局こいつらとももとの出会いで、色々巻き起こるんですが、何か良い事も悪い事も取って付けた様な話にしか見えなかったんですよね。


④ストーリーについて

ここからネタバレ含むので、鑑賞してない人は、観てからの方がいいかも知れませんね。

簡単にストーリーを説明すると
父が死に、母の田舎へ帰る

ももが急な引っ越しでふてくされている

もも、島の友達と友達になれず

もも、妖怪と出会う

妖怪に泥棒しない様に注意するも聞かず

妖怪が盗んだ野菜を母に見つかり濡れ衣

もも、家を飛び出す

母、雨の中探したために病気が悪化

もも、台風の中隣の島の妖怪を呼びに行く

母に惚れる郵便局員もそれに乗っかる

風が強すぎて、やっぱり無理っぽい!

妖怪達が助けに来る

橋を渡った!さぁどう別の島の医者を説得するのか?

まさかの次の日、母、病室

妖怪達との別れ

島のお祭りで、父からのメッセージ

もも、橋から飛び降りて通過儀礼を達成→成長&仲間になる!

と言う感じだったと思いますけど、ちょこちょこ変に思う場面ありますけど、やっぱり橋を渡ってからの描写をカットした部分じゃないでしょうか。

そこの一連の話の流れ自体は、感動出来る場面なのに!もう!って事を踏まえた上で読んで欲しいんですけど…。 

だって、この台風の中、別の島にいる医者をどうやって説得するのか?気になるじゃないですか。そこ端折るのはズルいんじゃないですかね?
妖怪が、雨と風を避けてくれますよーって説明したんですかね?
後、お母さんも、そんないきなり死ぬって感じじゃんかった(病気の事はわからないし、確かに酷いんですが、寝かせれば、何とか1日くらい持たないですかね?)んで、「ももよ、今日はじっとする事が母の為だ」と思えて仕方無かったんです。
ストーリーが先にあって、キャラがそれに付き合わされてる感じがすると言うか…。

それと郵便局員の行動もおかしいです。(急に彼の心の声が入るのもダメなんじゃないかと思いますけど)
お前は、全力で止めるのが、いく子(母)の為だろ!何を子供の戯言に乗って、2ケツで橋を渡ろうとしてるんだ!しかも、ウィンドブレーカーみたいなのが、タイヤに引っかかって何をやっても取れなくて、動けなくなりますが、その後、現れた妖怪達がサラサラっと取る描写には、驚きました。まぁそんな細かい部分は、どうでもいいと言えばどうでもいいんですけど。

結局、妖怪達が活躍する場面を入れたかったからこうなってる感じなんですよね。


⑤まとめ

とか何とか、ゴチャゴチャ言って来ましたけど、最初と最後は、なんかいいなぁと思えましたし、それなりに感動も出来ると思うんで、妖怪の部分を無くして、ももと母、そして島の人々の話で90分くらいで描けば、かなり面白かったんじゃないですかね。
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by eigasirouto | 2012-05-21 23:50 | 新作映画(2012)

幸せの教室   

予告編を観る限り、大体予想出来る様な内容だけど、予想を大幅に裏切ってくれました!

幸せの教室
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公式サイト
解説:トム・ハンクスが『すべてをあなたに』以来、久々に監督、脚本、主演を務め、リストラから気持ちを切り替え通い始めた大学で運命を変える女性に出会う中年男性を描くヒューマン・ドラマ。大学を卒業していないがために仕事をクビになる男にトムがふんし、教えることへの熱意をなくした教師をジュリア・ロバーツが演じる。『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』のタラジ・P・ヘンソンや『ジャッキー・ブラウン』のパム・グリアなど多彩な俳優陣が共演。トムが、自身のイメージにぴったりの心が温まるストーリーで観る者を魅了する。
あらすじ:ラリー・クラウン(トム・ハンクス)は、大学を出ていないという理由から長きにわたって勤務してきたスーパーをリストラされてしまう。その後、隣に住む夫婦の勧めで地元の大学に通うことに。大学での新生活に希望を抱くラリーだったが、ラリーを教える教師のメルセデス(ジュリア・ロバーツ)は仕事への情熱を失っていた。しかし、そんな二人の出会いがお互いの人生を大きく変えていく。

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トム・ハンクス
「すべてをあなたに」

ユナイテッド・シネマとしまえんで観て来ました。3本観ましたが残り2本は明日以降に更新します。

僕が、どういう予想を立ててたかと言うと、中年の恋愛映画っぽいのでメチャクチャ面白い映画だとは思わないけど、名優同士の絡みなので無難な仕上がりだろうし、おっさんが若者に交じって学校に行き直すという設定が面白そうだなーと思ってたんです。タイミングが合えば、一応、劇場で観ようかな~くらいには期待してました。

けど、この作品…

予告編の想像をはるかに下回る内容で、今年観た新作の中でワースト級に面白く無かったです。

前日に、「すべてをあなたに」を鑑賞した時に、嫌な予感はしたんですよ。いや、ネット検索で、「すべてをあなたに」と言うタイトルを観た時に、嫌な予感がしましたけど、これは邦題を付けた人がおかしいだけの可能性もあるからググってジャケを観たんですけど、その時点でもう好きじゃないなぁと思いました。でも、鑑賞してみなきゃわからないですからね。

それで、「すべてをあなたに」を観終わって、これは好きじゃないなぁと思って、レビューとか読むと意外にも好評価で、驚いたんですが、今作に至っては、みんなのレビューも悪いので安心しましたよ。

今回も項目で分けて書いて行きます。
①トム・ハンクス監督の作家性を検証
②あの若者達は…
③ジュリア・ロバーツ演じる女教師が魅力的じゃなかった
④まとめ

今回は、ネタバレありますけど、別に予告編で想像出来る以上の事は、全く起らないので、関係無いと思いますよ。


①トム・ハンクス監督の作家性を検証

まず、トム・ハンクス監督作品の映画は、まだ2本しか無い(テレビドラマとかはあるみたいです)ので、2本で判断するのは危険ですけど、あまりにもはっきりした共通点がありました。
1、主人公が、周りにチヤホヤされている
2、主人公のキャラがぼんやりしてどういう人かわからないんけど、登場人物に「彼はイイ人」と言わせる
3、主人公が、一般的な範囲内しか努力をしてないのに、物事が異常に上手く行く
4、主人公を脅かす様なライバルなどは、この世界に存在しない
5、ヒロインが、主人公を好きになるのに理由は要らない。なぜならそういうものだからである
6、ヒロインには、元々彼氏及び旦那がいる
7、ヒロインが、やたらキスに重きを置いている
こんな所でしょうか。

「すべてをあなたに」に関しては、主人公達のバンドの『すべてをあなたに』という曲が、話の中で60年代に大ヒットする程の曲って事で、実際にその曲を流すんですが、まぁギリギリ許容の範囲の説得力があるくらいの曲だとは思いました。僕は、別にピンと来ないですし、音楽は好みの部分が大きいと思うけど、それでも60年代ならアリなのか~?と思う様にして観ました。ただ、その曲を何回も何回も歌うんで、僕は心底疲れましたけど。
ただ、それ一発でとんでもないスターにのし上がって行くのは、納得出来なかったですよ。しかも元々スローな曲をドラムがテンポアップしたら盛り上がったと言うビートルズの逸話へのオマージュなのかどうか知りませんけど。
確かに、ミュージシャンは一曲でスターになれるのかも知れ無いけど、全然、普通以上の努力描写が無いし、ただの天才か運が良いだけにしか見えなくて、あんまり応援出来ないんですよ。

そして、今作もやっぱりそうで、カレッジで普通に授業受けて、若者達の遊びに付き合って、確かに、一人で勉強してる描写は、ちょっとだけありますけど、他は、若者と遊んだり、先生とイチャ付いたり、授業中にメールしたりしてるけど、最終的に演説も上手くなって、先生との恋愛も成就してヒャッホーイ!と言う、勝手にして下さい。としか言いようが無いですね。

どちらの作品にも、ちょっとライバルになるのかな?と思わせる存在は出て来るんですけど、全然そんな展開になりません。「幸せの教室」だとタイラ(ググ・バサ=ロー)の彼氏と一世一代の対決シーンとかあるのかと思ってたら、全然無くて。後、クラスメイトに、先生を茶化す生徒やら黒人、アジア人とかいて、おばちゃんとかライバルにならなくても、皆で衝突したりそれを機に仲良くなったりするのかと思ったら、そんな事も無く、最初からみんなおっさんのラリー(トム・ハンクス)を受け入れてますよ。

一方のヒロインも、どちらの作品も最終的に、主人公とキスをするんですけど、そもそも好きになった理由がわからないですよ。元々、どっちも彼氏、旦那がいるけど、そこと上手く行かなくなる描写もふんわりしてるんで、納得し辛いんですけど、主人公が好きだったという展開は、もっとわからなくて、もうこれは、ヒロインは主人公を好きになるもんだと決まってるから!と言う哲学があるとしか思えませんよ。「幸せの教室」に関しては、恋愛映画でもあるのに、そこを省略してどーする!と言いたくもなりますけど。

それで、どっちのヒロインもやたらキスについて、重く考えてて、「すべてをあなたに」では、やたら彼女が「あのキスはウソだったの?」とか言ってて笑いましたよ。

「すべてをあなたに」は、ここで強引にまとめますけど、最初にラジオで自分達の曲が流れた時の、はしゃぎっぷりが異常で笑えた部分以外、僕は、ぶっちゃけ楽しく無かったですね。ただ、珍味として、たまにこういうのもアリな気もします。


②あの若者達は…

これは、おっさんが若者に交じって、学校に通う話なんで、若者とおっさんのギャップの笑いとか、それによって軋轢が生まれたりして、お互いに良い所、悪い所に気付いて成長したりする話かと思ってたんですけど、若者がいきなりトム・ハンクスを受け入れちゃっいます。
むしろ積極的に、タイラというかわいい女の子が授業中にメールをしたりします。(ここで、メールを見たトム・ハンクスが携帯を没収されると言う、もう何千回見たかわからないギャグが2~3回ありますが、もうそんなのは目を瞑ります)
彼女が、一体このおっさんの何を気に行ったのかわかりませんけど、とにかく彼女に気に入られるんです。
そして、彼女の仲間に入るんですけど、そもそもあいつらなんなんだろう?と思うんですよ。
スクーターで暴走族っぽい事してるけど、今アメリカの若者に流行ってるんですか?アメリカで流行ってるんなら謝りますけど、若者文化をわかった風に描いてるつもりかも知れないけど、それがぶっちゃけダサい事になってますよ。

最初のタイラが「おじさん元々警察官?」「違うけど何で?」「シャツインしてるから」とかは、まだ笑えましたけど、そういうギャグがドンドン来ると思ってたらそんな無くて、途中で若者に髪を切ってもらう描写があるけど、ビフォア・アフターがそんなに変わらなかったのには、ガッカリしました。今、どういう髪型が流行ってるのか僕はわかりませんけど、あそこは、モヒカンになって出て来るとか金髪になってて、困ったなぁみたいにすれば、笑いになったんじゃないですかね。ベタですけど。

おっさん側もおっさん側で、若者に一切、抵抗しなくて、すぐに何でも受け入れるんですよ。もう少し、大人としての威厳を見せて、その時は若者にウザがられるけど、後で若者もおっさんの言ってた事に気付いて、成長するとかそういう話にすれば、ちょっとは感動出来たんじゃないかなぁと思うんですけどね。最初から最後まで甘やかしあってるだけなんで、若者と絡んでる部分が面白くなりそうで、全然ならなかったです。

ただ、もしかしたらアメリカのこういうカレッジには、中年が通う事も珍しくないのかも知れないので、そこは最初から狙って無いとも考えられます。(しかし、あんな簡単に受け入れられるかな?)


③ジュリア・ロバーツ演じる女教師が魅力的じゃなかった

ここが、この映画で一番問題だと思うんですけど、ヒロインが全然、魅力的じゃなかったですね。別に、ジュリア・ロバーツが綺麗じゃないとか、そういう意味じゃないですよ。
そもそも、主人公のトム・ハンクスを好きになる理由もよくわからないし、旦那とのケンカもしょうもないんですよ。あれは、ただの「こどものけんか」ですよ。別に、子供っぽいケンカでもいいんですけど、一応、教師と小説家なんだから貧乳とかアダルトサイトを見てるからだけじゃなくて、深みのあるケンカをすると思うんですよね。例えば、「おとなのけんか」みたいに。

だから先生には見えないし、特に授業も生徒に何かをさせるばかりで、何かを教えてる場面が極端に無いから、ただ、旦那と文字通りの痴話喧嘩をしてるか、パム・グリアと世間話をしてるか、トム・ハンクスと恋愛ごっこをしてるかなんで、特に知的にも見えないし、旦那が小説を書かずにアダルトサイトばかり見てるから怒るって、お前バカじゃねーの?としか思えないんですよ。
そんな姿勢なら、そもそも、小説家みたいな奴と結婚すんじゃねーよと思いますよ。
この痴話喧嘩自体はきっかけなんでしょうけど、もう少し2人がなぜこうなったのか、描いて欲しかったですよ。

それで、この映画「教育」の映画でもあると思うんですけど、「17歳の肖像」や、「プレシャス」みたいに、勉強ってやっぱり大切だよね。とか、特に思わせてくれませんよ。そこの部分は、ほとんど描かれず、いきなり主人公は頭がよくなった印象です。


④まとめ

ただ、色々と書いて来ましたけど、トム・ハンクス監督は、現在のアメリカの不景気、リストラされたおじさん達に勇気を与えたかったんじゃないかと思うんです。
そう考えると良い人だとは、思うんですけど、いかんせん起こってる事が、そんなに上手く行けば世話ねーよ!と言う話ばかりなんですよね。
この作品を観たおじさんが、このファンタジー世界を信じて、会社を辞めて学校に行って、若者から煙たがられ、美しい女教師もおらず、という状況になったらどうするんですか?
まぁ、そんな人はいないでしょうけど。

ただ、それでも冒頭のリストラ描写は酷いと思いました。あんなふざけた感じで、悪ノリで人の人生を左右しちゃいけませんよ。「マイレージ、マイライフ」に描かれてる様な仕事が、アメリカでは実際に存在する程、繊細な問題なのに。
そこは、コメディだからって言うのかも知れませんけど、本当に困って自殺する人もいるのに、笑えないですよ。コメディのレベル的にも幼稚なので、ブラックジョークになってないと思います。
「ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!」も、冒頭似てますが、まだあれは左遷だし、ドンドン上の上司が出て来て、同じ台詞を言うとか、同僚達の反応とか見せ方自体が面白いので、ブラックジョークとして流せるんですけどね。
別に、道徳的にとかだけじゃなくて、それによって、物語のリアリティが一気に無くなるという面もあると思います。

とにかく「幸せの教室」は、あり得な過ぎて、どうでも良い(なんならちょっとイラっとする)全てがユルユルの作品でした。
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by eigasirouto | 2012-05-19 02:21 | 新作映画(2012)

宇宙兄弟   

とりあえず森義隆監督と脚本の大森美香さんの予習を終えたので、ユナイテッドシネマとしまえんで鑑賞して来ました!

宇宙兄弟
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公式サイト
解説:週刊「モーニング」で連載中の小山宙哉によるベストセラー・コミックを、人気若手俳優・小栗旬と岡田将生を主演に迎えて実写映画化。幼いころに宇宙飛行士になる約束を交わした兄弟が、異なった人生を進みながらも互いに宇宙を目指して奮闘する姿を壮大なスケールで描く。監督は『ひゃくはち』の森義隆、脚本を『デトロイト・メタル・シティ』の大森美香が担当。そのほか麻生久美子、堤真一、井上芳雄ら多彩な顔ぶれが脇を固める。世界的ロックバンド、コールドプレイが主題歌として楽曲を提供していることも見逃せない。
あらすじ:子ども時代に、宇宙飛行士になることを誓い合った兄弟ムッタとヒビト。時は過ぎて2025年、弟ヒビト(岡田将生)が夢をかなえて宇宙飛行士となった一方、兄ムッタ(小栗旬)は会社を解雇され意気消沈していた。互いに違った道を進んでいた兄弟だったが、弟からの連絡をきっかけに兄はかつての夢を実現させるべく再び宇宙飛行士という目標に向かって進み始める。

森義隆監督作品
「ひゃくはち」
大森美香脚本作品
「デトロイト・メタル・シティ」
「カイジ 人生逆転ゲーム」

まず、漫画の原作についてなんですが、結構、周りの評判も良くて、読みたいなぁと思いつつも読んで無い状態で、読んでから行きたかったんですけど、とりあえずもう映画観ちゃいました。それで、映画を観た後に、1巻だけ買って読みました。

それで、全く原作漫画を読んで無い状態で観た感想は、退屈な部分もちょくちょくあったけどそれなりに面白いと思ったんですよ。でも、観終わって、レビューとか読んでみると原作ファンは否定的だったりして、気になって慌てて1巻だけ読んだけど、「デトロイト~」「カイジ~」同様に、やっぱり原作の上辺だけ繋いで行ってる感じは否めないと思いました。だからずっとこの漫画が好きで読んで来たファンが自分が思い描いてたのと違うと言う気持ちはわかります。でも映画ってやっぱり脚本だけじゃないんだなぁと思わせるモノが、この映画には、ちゃんとあると思うんですけどね。
今作は、同じ漫画原作だし「テルマエ・ロマエ」と比較されがちだと思うんですけど、どちらも鑑賞した人のブログとか読んでも、「テルマエ~」の方が好意的で、興行成績も「テルマエ~」の方が上回ってる事に、ちょっと驚いてる次第であります。

歴史と科学…そもそも、どちらが好きかと聞かれれば、歴史の方が好きですけど、「テルマエ・ロマエ」と「宇宙兄弟」、どっちの映画が好きかと聞かれれば、俄然、「宇宙兄弟」派ですよ!僕は!※漫画は、どちらも1巻しか読んで無いので、決めかねますし、今年の新作でトップクラスとか、そういうのじゃないですけど。

じゃあ、僕がなぜそう思ったのか?以下
①この映画を観て、宇宙に興味を抱いた
②残念に思う部分もある
③麻生久美子が好きなんです
④最終選考6人の物語が一番楽しかった
⑤まとめ
の項目に分けて書いて行きます。

①この映画を観て、宇宙に興味を抱いた

「おかえり、はやぶさ」でも触れましたが、僕は基本的に宇宙にあまり興味が無いんですよ。
だから周りの評判良くても、今日まで原作も読まなかったし、そもそも映画も観るか迷ってましたけど、シネマハスラーで当たったので、観た訳です。
そんな僕が、オープニングの一発で宇宙に興味を抱きました。
OPで世界の宇宙事業史おさらいしてくれるんですけど、それが、僕的には音楽も相まってかっこ良かったんです。先に述べましたが、僕は割と歴史が好きだからかも知れないけど、そこで一気に心を掴まれました。
ここは映像と音楽に惹かれた訳で、脚本、登場人物に関係の無い映画の魅力の一つだと思います。

それとJAXAのテストも興味深くて、へーと思って勉強になりましたし、NASAの協力も得ていると言う事で、映像的に色々とスゲェと思えたり楽しいなと思えました。(後述しますが、映像的に残念な部分が無かった訳では無いです。)
なんか、宇宙やロケットの映像に本物感が、ちゃんとあったと思ったんですよ。(あくまで僕はですよ)

絵的な部分で、宇宙に興味を持たしてくれた。この部分だけで、僕はこの映画、満足ですね。


②残念に思う部分もある

まずは、主人公の一人、弟の南波日々人(岡田将生)が、あまり魅力的じゃなかったですね。顔は良いけど、キャラが描き込み不足だと思いました。正直、才能あって調子コイてるいけすかない小僧に見えなくも無かったです。だから弟周りの話は、あんまり興味湧かなかったです。すみません。

次に、お母さん(森下愛子)のヅラがコントに見えました。確かに原作のお母さんも天パーなんですが、もう少しどうにかならなかったんですかね?森下愛子さんの顔もあって、最初、ごっつええ感じのYOUさんに見えましたよ。

「2001年宇宙の旅」のテーマ曲に乗せたあのギャグは、スベッってると思う。これ、原作にあるのかと思って1巻に同じ場面があったけど、そんなギャグは入ってませんでした。だから映画のオリジナルと思います。ここは、上辺だけでも漫画をなるべく忠実に再現しようとしてる大森さんの脚本じゃ無いと思うんで、おそらく森監督が入れたと思うんですけどね。森監督の「ひゃくはち」のエロ夢も、これどうかなぁ?と思ったんですけど、あんまりこういうギャグって僕は面白いと思わないんですけどね。森監督の悪い部分を挙げるなら余計なギャグセンスじゃないですかね。

宇宙の映像のCGが全体的に良いと思う反面、空のCGがかなり嘘くさい。「ひゃくはち」の時に触れませんでしたが、あの映画で野球の試合シーンは、本当に素晴らしいと思うんですけど、やっぱりあれも空がなんか変なんですよ。空と人や物の影が合って無いからなのか、かなり違和感があるんですけどね。故に、ムッタ(小栗旬)とバズ・オルドリンの絡みのシーンが、もったいない事になってました。

で、次のが一番、「はぁ?」と思った部分ですけど

ムッタンとヒビトの絡みで、ムッタンがヒビトに「お前は、細かい所を雑にする所があるぞ」という描写があって、こっちは当然、月での事故はヒビトのそういう性格から来ると思ったら、事故とヒビトの性格は全然関係無いんですよ。そのシーンは漫画にもあって、これはムッタンの細かい所に気付くという性格を現す描写だったみたいなんですよ。
週刊連載だとそういう部分は気にならないと思うけど、このシーンを2時間の短い間に入れちゃう(しかも予告で月でヒビトが事故るのは見せている)とヒビトの細かい所を雑に扱う部分のインパクトが強すぎて、こっちはずっとそれが気になりますよ。それで、その小さな雑がどんなミスに繋がるんだ?って期待してると関係ない事で事故を起こすから「ええ?」と思いまして。こういう部分が、大森さんが上辺だけなぞってるなぁと思ってしまう理由なんですよね。
原作がそうなってるからって、そのままやるんじゃなくて、そこはヒビトに「本当にムッタンは、細かい部分に気付くよね!」だけで問題無いと思うんですけどね。
しかも、その後、寝そべってるムッタンが寝たままポップコーンを取ろうとして、落としてバラ撒くシーンがあって、お前も負けず劣らず雑じゃねーかと思いました。細かい部分に気付くのとめんどくさがりは違うかも知れませんけど、なんかそういうキャラ描写が適当だなぁと思ってしまいましたよ。


③麻生久美子が好きなんです

②で述べた様に、文句もあるんですけど、僕は麻生久美子が好きなんで、彼女がいい役をやってると勝手にいい映画と思う悪い癖があるんですよ。
なので、「モテキ」のあの扱いだけは許せないです。皆、長澤まさみがかわいいかわいい言ってましたけど、俺だったら絶対に麻生久美子を選びましたよ。
そして、その麻生久美子がちゃんと美人として扱われてるし性格もいい役なので、よくやってくれたと思いましたね。
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かわいいですよね~。


④最終選考6人の物語が一番楽しかった

原作ファンは、割と6人の内の脇役達の部分が描き込み不足と言ってる人が多いし、実際に漫画で読んでたら僕もブーブー文句言ったかも知れませんけど、知らずに観た感じだと、ちゃんとキャラが描き分けられてて、楽しかったです。
特に、最初の6人選ばれた時の紹介が、「おお!」と盛り上がりました。

6人と言うのは、
小栗旬(南波六太)
麻生久美子(伊東せりか)
濱田岳(古谷やすし)
新井浩文(溝口大和)
井上芳雄(真壁ケンジ)
塩見三省(福田直人)
なんですけど、役者の力かも知れませんが、皆ちゃんとキャラクターが見えて来ましたよ。

ここでの皆のやりとりが面白いと思って観てたんで、正直、ヒビトのパートに行くと早くあの6人に合わせてくれ!と思ってましたね。


⑤まとめ

④の6人の話を色々書こうと思ったんですけど、もう疲れて来たんで、この辺にしようと思います。
①~③を書けただけで、もう満足なんで。

そう言えば、アメリカからヒビトが電話してるシーンで、バックでベースボールをしてるシーンがありましたね。さすが「ひゃくはち」を撮った元高校球児の森監督です。これだけで+10点ですよ。(何点満点中かは謎)
しかし、アメリカのベースボールシーンを観ると「キングダム/見えざる敵」みたいにならないかなぁと不安になりますね。

まだ2本しか観て無いですけど、僕は森義隆監督はわりと力のある監督なんじゃないかと思ってますけどね。
どうでしょうか?
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by eigasirouto | 2012-05-11 03:23 | 新作映画(2012)