タグ:アメリカ ( 83 ) タグの人気記事   

ファミリー・ツリー   

2012/5/18(金)に、ユナイテッドシネマとしまえんで鑑賞した3本目です。
そして、このブログを始めて(要するに今年)、旧作、再鑑賞も含めて鑑賞した100本目の記念すべき作品です!

ファミリー・ツリー
a0250573_131828.jpg

オフィシャルサイト
解説: 『サイドウェイ』のアレクサンダー・ペイン監督と、『オーシャンズ』シリーズのジョージ・クルーニーがタッグを組んだ感動作。ハワイを舞台に、家族崩壊の危機に直面したある一家の再生のドラマをユーモアを交えて映し出す。クルーニーが父親役で新境地を開拓し、シャイリーン・ウッドリーとアマラ・ミラーという期待の若手女優たちが彼の娘を好演。独特のハワイ文化を背景に、さまざまな要素が入り混じったドラマが共感を呼ぶ。
あらすじ:マット(ジョージ・クルーニー)は、妻と2人の娘と共にハワイで暮らしていた。ところがある日、妻がボートの事故に遭い、そのまま昏睡状態となってしまう。それをきっかけに、妻が彼と離婚するつもりだったことや、そのことを長女(シャイリーン・ウッドリー)だけでなく友人たちも知っていたことが判明しショックを受ける。

先に、言っておきますが、原作の小説は未読です。

いや~、「幸せの教室」で、どっと疲れて、「ももへの手紙」も長かったんで、その疲れで寝てしまうんじゃないかと思ってましたが、ちゃんと面白い映画は寝ないで観れます!この作品のおかげで気分よく家に帰れました!それにしても、100本目の記念すべき映画が、「幸せの教室」じゃなくて本当に良かった…。

今回は、面白いんだけど、面白さを上手く伝えれるか不安ですが、以下の項目に分けて書いて行きます。
アレクサンダー・ペイン監督について
ジョージ・クルーニーについて
③話は実は重たい
④コメディとして面白い
⑤最終的に
⑥まとめ
ちなみに原題は、「THE DESCENDANTS(子孫たち)」で、邦題の「ファミリー・ツリー」は、家系図って意味だったんですね。アホな僕は、てっきり家族で木を植える話かと思ってました。さすがに〝子孫たち〟って邦題だとピンと来ないですから、まぁアリな邦題じゃないでしょうかね。


①アレクサンダー・ペイン監督について

何度も書いてますが、僕は、数年前までそこまで映画詳しくなかったので、アレクサンダー・ペイン監督を知らなかった訳ですが、「ヤング≒アダルト」の時に書いた様に、好きな監督であるジェイソン・ライトマン監督がアレクサンダー・ペイン監督に影響を受けているとの記事を紹介しましたが、その時に初めて知りました。

そして、今作を観てなるほどなと思いました。

基本的に入口の間口は広くて軽い感じで観れますし、ユーモアのある会話が面白くて、時にブラックなギャグを放り込み、主人公が苦い経験をしたりと共通点も多いと思いました。
表層は、コメディですけど、実は深くて難しい問題も描かれてて、これも似てました。
「ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜」とかも、そういう感じですね。

アレクサンダー・ペイン監督の作品は、今後、チェックを入れて行きたいと思います。


②ジョージ・クルーニーについて

ジョージ・クルーニーが監督もした「スーパー・チューズデー 〜正義を売った日〜」を絶対観ようと思ったまま、結局観なかった訳ですが、フィルモグラフィーを観てみると全然、彼の作品を鑑賞して無くて驚きました。
僕が観てるクルーニーの作品は、「オーシャンズ11」を除けば、それこそジェイソン・ライトマン監督作の「マイレージ、マイライフ」だけでした。

かっこ良くて渋いですけど、今作は、ちょっとダメなお父さんを演じてて、それもまた良かったですね。

このかなりの存在感のあるジョージ・クルーニーからこそ、娘2人や、長女の彼氏、嫁の父、一部の親戚との絡みが、すごく面白いんじゃないでしょうか。
特に、次女スコッティ(アマラ・ミラー)との絡みは、個人的にメチャクチャ面白かったです。

こんなに惹きつける物があるのに、今作含めて3作しか観てないのは、もったいないですね。彼の作品もこれから観て行こうと思います。


③話は実は重たい

ハワイだし、コメディ調なので、のほほんとしてそうで、実際、そういう部分もあるんですが、中身は深くて、色々な人間が生きて行く上での問題点が入っています。
・嫁エリザベス(パトリシア・ヘイスティ)が事故で意識がない
・嫁が尊厳死を選択していた
・嫁が、実は浮気をしていた
・主人公は仕事人間の為、家族の事がわかってない
・主人公は娘達と接し方がわからない
・長女シャイリーン・ウッドリー(ジュリー・スピアー)が、薬をやっている
・長女の彼氏のノリが軽くてKY
・次女が、長女の影響か汚い言葉を使う
・次女が、クラスメイトをいじめている
・嫁の父に、良く思われてなくて、嫌みを言われ邦題
・嫁の母が、アルツハイマーになってる
・持ってる土地を売るべきかという問題
・親戚との関係
・自然と開発の問題…
・浮気相手と対面したが、どう接するべきか?
などなど、現代社会の問題も含めて、重くなってもおかしくないテーマが、複雑に入り乱れている状況に置かれています。

しかし、この手が付けられない程の問題や、複雑な問題が絡み合ってるなんて、僕らが生きているこの世界と地続きになってるからこそ面白いと思えるんじゃないでしょうか。

傍から見ると呑気で悩みなんか無さそうなハワイでも、実際起きているというのが、他とちょっと変わってる点かもですね。

これだけ書くと「渡る世間は鬼ばかり」みたいな感じですけど、それでいてコメディ調で展開して行くので、それがまたこの監督の面白い部分かも知れませんね。


④コメディとして面白い

ここからは、ネタバレも含むので、ご注意を。

②でも、書きましたが、とにかくマット(ジョージ・クルーニー)と次女スコッティ(アマラ・ミラー)の絡みが、大好きでしたね。

スコッティちゃんは、10歳の女の子なんですけど、仕事人間だったマットは、最後に接したのが3歳の時で、嫁が意識が無くなった事で、向き合ってみるといつの間にか手に負えない悪ガキになってるんですよ。

長女の影響もあるのか、「FUCK」とか汚い言葉を使ったり、同級生のアジア系の女友達に「もう陰毛が生えてんだろ?」とか、メールを送ったりしてるんですけど、その女の子の親からマットに謝罪に来いと電話があって、マットは、「普段はいい子なんですよ」と言ってる後ろで、プールに椅子を投げ込む暴れっぷりを発揮してる所とか、すごく好きですね。

後、ポルノチャンネルを見たがったり、姉の下着を勝手に着たりと無邪気ないたずらを色々するんですが、その時のジョージ・クルーニーの困った顔が、またおかしいです。

長女に、「お前の時は、こんなに酷く無かった。どう接していいのかわからない」と嘆く姿も、また滑稽でいいです。

長女のアレクサンドラ(シャイリーン・ウッドリー)も、また反抗期で、酒を飲んだり、薬をやったりしてるみたいで、しかも彼氏シド(ニック・クラウス)を連れ込んで、そのシドがメチャメチャ軽いノリのちょっといけすかない奴で、出会っていきなり、義父になるかも知れないマットにハグして来て、「よろしく~」みたいなノリなんですよ。で、マットも「二度とするな!」と怒ったり。

それにしてもシャイリーン・ウッドリーも、またかわいかったですよ。

その他、無意識の嫁に浮気の事で文句を言う所、嫁の父にボロクソ言われる所や、浮気相手への報復のシーン(ここはなるほどと思いました)、嫁の浮気相手を知る為に友達の家に走るシーンなど笑える部分もたくさんあって、面白かったです。


⑤最終的に

ただ、エリザベスが亡くなり、当然と言えば当然な展開ですが、ただコメディとして終わらなくて、マットなりの色んな問題に対する一応の回答を示します。

のほほんとしてたけど、コメディタッチで飽きさせる事無く、丁寧に丁寧に人物を描いて来てるので、観てる僕らは、登場人物をもう他人に思えなくて、最終的に泣きそうになってますよ。

後、シドが意外とイイ奴だったりするのも、読めるけどやっぱり好きなパターンです。

そして、ラストのあのシーンはスゲーいいです!
予告編でも流れてたけど、ここを最後に持って来てたんですね。


⑥まとめ

とにかく、大人の映画だとは思うから人生経験の少ない若い世代は、もしかしたらピンと来ないかも知れないんだけど、観て損は全然しないと思います。

どうでもいいですけど、ハワイ行きたくなりました。
[PR]

by eigasirouto | 2012-05-22 14:48 | 新作映画(2012)

幸せの教室   

予告編を観る限り、大体予想出来る様な内容だけど、予想を大幅に裏切ってくれました!

幸せの教室
a0250573_23515395.jpg

公式サイト
解説:トム・ハンクスが『すべてをあなたに』以来、久々に監督、脚本、主演を務め、リストラから気持ちを切り替え通い始めた大学で運命を変える女性に出会う中年男性を描くヒューマン・ドラマ。大学を卒業していないがために仕事をクビになる男にトムがふんし、教えることへの熱意をなくした教師をジュリア・ロバーツが演じる。『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』のタラジ・P・ヘンソンや『ジャッキー・ブラウン』のパム・グリアなど多彩な俳優陣が共演。トムが、自身のイメージにぴったりの心が温まるストーリーで観る者を魅了する。
あらすじ:ラリー・クラウン(トム・ハンクス)は、大学を出ていないという理由から長きにわたって勤務してきたスーパーをリストラされてしまう。その後、隣に住む夫婦の勧めで地元の大学に通うことに。大学での新生活に希望を抱くラリーだったが、ラリーを教える教師のメルセデス(ジュリア・ロバーツ)は仕事への情熱を失っていた。しかし、そんな二人の出会いがお互いの人生を大きく変えていく。

ブログ内関連記事
トム・ハンクス
「すべてをあなたに」

ユナイテッド・シネマとしまえんで観て来ました。3本観ましたが残り2本は明日以降に更新します。

僕が、どういう予想を立ててたかと言うと、中年の恋愛映画っぽいのでメチャクチャ面白い映画だとは思わないけど、名優同士の絡みなので無難な仕上がりだろうし、おっさんが若者に交じって学校に行き直すという設定が面白そうだなーと思ってたんです。タイミングが合えば、一応、劇場で観ようかな~くらいには期待してました。

けど、この作品…

予告編の想像をはるかに下回る内容で、今年観た新作の中でワースト級に面白く無かったです。

前日に、「すべてをあなたに」を鑑賞した時に、嫌な予感はしたんですよ。いや、ネット検索で、「すべてをあなたに」と言うタイトルを観た時に、嫌な予感がしましたけど、これは邦題を付けた人がおかしいだけの可能性もあるからググってジャケを観たんですけど、その時点でもう好きじゃないなぁと思いました。でも、鑑賞してみなきゃわからないですからね。

それで、「すべてをあなたに」を観終わって、これは好きじゃないなぁと思って、レビューとか読むと意外にも好評価で、驚いたんですが、今作に至っては、みんなのレビューも悪いので安心しましたよ。

今回も項目で分けて書いて行きます。
①トム・ハンクス監督の作家性を検証
②あの若者達は…
③ジュリア・ロバーツ演じる女教師が魅力的じゃなかった
④まとめ

今回は、ネタバレありますけど、別に予告編で想像出来る以上の事は、全く起らないので、関係無いと思いますよ。


①トム・ハンクス監督の作家性を検証

まず、トム・ハンクス監督作品の映画は、まだ2本しか無い(テレビドラマとかはあるみたいです)ので、2本で判断するのは危険ですけど、あまりにもはっきりした共通点がありました。
1、主人公が、周りにチヤホヤされている
2、主人公のキャラがぼんやりしてどういう人かわからないんけど、登場人物に「彼はイイ人」と言わせる
3、主人公が、一般的な範囲内しか努力をしてないのに、物事が異常に上手く行く
4、主人公を脅かす様なライバルなどは、この世界に存在しない
5、ヒロインが、主人公を好きになるのに理由は要らない。なぜならそういうものだからである
6、ヒロインには、元々彼氏及び旦那がいる
7、ヒロインが、やたらキスに重きを置いている
こんな所でしょうか。

「すべてをあなたに」に関しては、主人公達のバンドの『すべてをあなたに』という曲が、話の中で60年代に大ヒットする程の曲って事で、実際にその曲を流すんですが、まぁギリギリ許容の範囲の説得力があるくらいの曲だとは思いました。僕は、別にピンと来ないですし、音楽は好みの部分が大きいと思うけど、それでも60年代ならアリなのか~?と思う様にして観ました。ただ、その曲を何回も何回も歌うんで、僕は心底疲れましたけど。
ただ、それ一発でとんでもないスターにのし上がって行くのは、納得出来なかったですよ。しかも元々スローな曲をドラムがテンポアップしたら盛り上がったと言うビートルズの逸話へのオマージュなのかどうか知りませんけど。
確かに、ミュージシャンは一曲でスターになれるのかも知れ無いけど、全然、普通以上の努力描写が無いし、ただの天才か運が良いだけにしか見えなくて、あんまり応援出来ないんですよ。

そして、今作もやっぱりそうで、カレッジで普通に授業受けて、若者達の遊びに付き合って、確かに、一人で勉強してる描写は、ちょっとだけありますけど、他は、若者と遊んだり、先生とイチャ付いたり、授業中にメールしたりしてるけど、最終的に演説も上手くなって、先生との恋愛も成就してヒャッホーイ!と言う、勝手にして下さい。としか言いようが無いですね。

どちらの作品にも、ちょっとライバルになるのかな?と思わせる存在は出て来るんですけど、全然そんな展開になりません。「幸せの教室」だとタイラ(ググ・バサ=ロー)の彼氏と一世一代の対決シーンとかあるのかと思ってたら、全然無くて。後、クラスメイトに、先生を茶化す生徒やら黒人、アジア人とかいて、おばちゃんとかライバルにならなくても、皆で衝突したりそれを機に仲良くなったりするのかと思ったら、そんな事も無く、最初からみんなおっさんのラリー(トム・ハンクス)を受け入れてますよ。

一方のヒロインも、どちらの作品も最終的に、主人公とキスをするんですけど、そもそも好きになった理由がわからないですよ。元々、どっちも彼氏、旦那がいるけど、そこと上手く行かなくなる描写もふんわりしてるんで、納得し辛いんですけど、主人公が好きだったという展開は、もっとわからなくて、もうこれは、ヒロインは主人公を好きになるもんだと決まってるから!と言う哲学があるとしか思えませんよ。「幸せの教室」に関しては、恋愛映画でもあるのに、そこを省略してどーする!と言いたくもなりますけど。

それで、どっちのヒロインもやたらキスについて、重く考えてて、「すべてをあなたに」では、やたら彼女が「あのキスはウソだったの?」とか言ってて笑いましたよ。

「すべてをあなたに」は、ここで強引にまとめますけど、最初にラジオで自分達の曲が流れた時の、はしゃぎっぷりが異常で笑えた部分以外、僕は、ぶっちゃけ楽しく無かったですね。ただ、珍味として、たまにこういうのもアリな気もします。


②あの若者達は…

これは、おっさんが若者に交じって、学校に通う話なんで、若者とおっさんのギャップの笑いとか、それによって軋轢が生まれたりして、お互いに良い所、悪い所に気付いて成長したりする話かと思ってたんですけど、若者がいきなりトム・ハンクスを受け入れちゃっいます。
むしろ積極的に、タイラというかわいい女の子が授業中にメールをしたりします。(ここで、メールを見たトム・ハンクスが携帯を没収されると言う、もう何千回見たかわからないギャグが2~3回ありますが、もうそんなのは目を瞑ります)
彼女が、一体このおっさんの何を気に行ったのかわかりませんけど、とにかく彼女に気に入られるんです。
そして、彼女の仲間に入るんですけど、そもそもあいつらなんなんだろう?と思うんですよ。
スクーターで暴走族っぽい事してるけど、今アメリカの若者に流行ってるんですか?アメリカで流行ってるんなら謝りますけど、若者文化をわかった風に描いてるつもりかも知れないけど、それがぶっちゃけダサい事になってますよ。

最初のタイラが「おじさん元々警察官?」「違うけど何で?」「シャツインしてるから」とかは、まだ笑えましたけど、そういうギャグがドンドン来ると思ってたらそんな無くて、途中で若者に髪を切ってもらう描写があるけど、ビフォア・アフターがそんなに変わらなかったのには、ガッカリしました。今、どういう髪型が流行ってるのか僕はわかりませんけど、あそこは、モヒカンになって出て来るとか金髪になってて、困ったなぁみたいにすれば、笑いになったんじゃないですかね。ベタですけど。

おっさん側もおっさん側で、若者に一切、抵抗しなくて、すぐに何でも受け入れるんですよ。もう少し、大人としての威厳を見せて、その時は若者にウザがられるけど、後で若者もおっさんの言ってた事に気付いて、成長するとかそういう話にすれば、ちょっとは感動出来たんじゃないかなぁと思うんですけどね。最初から最後まで甘やかしあってるだけなんで、若者と絡んでる部分が面白くなりそうで、全然ならなかったです。

ただ、もしかしたらアメリカのこういうカレッジには、中年が通う事も珍しくないのかも知れないので、そこは最初から狙って無いとも考えられます。(しかし、あんな簡単に受け入れられるかな?)


③ジュリア・ロバーツ演じる女教師が魅力的じゃなかった

ここが、この映画で一番問題だと思うんですけど、ヒロインが全然、魅力的じゃなかったですね。別に、ジュリア・ロバーツが綺麗じゃないとか、そういう意味じゃないですよ。
そもそも、主人公のトム・ハンクスを好きになる理由もよくわからないし、旦那とのケンカもしょうもないんですよ。あれは、ただの「こどものけんか」ですよ。別に、子供っぽいケンカでもいいんですけど、一応、教師と小説家なんだから貧乳とかアダルトサイトを見てるからだけじゃなくて、深みのあるケンカをすると思うんですよね。例えば、「おとなのけんか」みたいに。

だから先生には見えないし、特に授業も生徒に何かをさせるばかりで、何かを教えてる場面が極端に無いから、ただ、旦那と文字通りの痴話喧嘩をしてるか、パム・グリアと世間話をしてるか、トム・ハンクスと恋愛ごっこをしてるかなんで、特に知的にも見えないし、旦那が小説を書かずにアダルトサイトばかり見てるから怒るって、お前バカじゃねーの?としか思えないんですよ。
そんな姿勢なら、そもそも、小説家みたいな奴と結婚すんじゃねーよと思いますよ。
この痴話喧嘩自体はきっかけなんでしょうけど、もう少し2人がなぜこうなったのか、描いて欲しかったですよ。

それで、この映画「教育」の映画でもあると思うんですけど、「17歳の肖像」や、「プレシャス」みたいに、勉強ってやっぱり大切だよね。とか、特に思わせてくれませんよ。そこの部分は、ほとんど描かれず、いきなり主人公は頭がよくなった印象です。


④まとめ

ただ、色々と書いて来ましたけど、トム・ハンクス監督は、現在のアメリカの不景気、リストラされたおじさん達に勇気を与えたかったんじゃないかと思うんです。
そう考えると良い人だとは、思うんですけど、いかんせん起こってる事が、そんなに上手く行けば世話ねーよ!と言う話ばかりなんですよね。
この作品を観たおじさんが、このファンタジー世界を信じて、会社を辞めて学校に行って、若者から煙たがられ、美しい女教師もおらず、という状況になったらどうするんですか?
まぁ、そんな人はいないでしょうけど。

ただ、それでも冒頭のリストラ描写は酷いと思いました。あんなふざけた感じで、悪ノリで人の人生を左右しちゃいけませんよ。「マイレージ、マイライフ」に描かれてる様な仕事が、アメリカでは実際に存在する程、繊細な問題なのに。
そこは、コメディだからって言うのかも知れませんけど、本当に困って自殺する人もいるのに、笑えないですよ。コメディのレベル的にも幼稚なので、ブラックジョークになってないと思います。
「ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!」も、冒頭似てますが、まだあれは左遷だし、ドンドン上の上司が出て来て、同じ台詞を言うとか、同僚達の反応とか見せ方自体が面白いので、ブラックジョークとして流せるんですけどね。
別に、道徳的にとかだけじゃなくて、それによって、物語のリアリティが一気に無くなるという面もあると思います。

とにかく「幸せの教室」は、あり得な過ぎて、どうでも良い(なんならちょっとイラっとする)全てがユルユルの作品でした。
[PR]

by eigasirouto | 2012-05-19 02:21 | 新作映画(2012)

すべてをあなたに   

「幸せの教室」鑑賞前に、俳優トム・ハンクスが初めて監督も務めた作品を観ました。

すべてをあなたに
a0250573_2394548.jpg

解説:ガイは怪我したドラマーの代わりに、友人ジミーのバンドに参加した。彼がジミーの作曲した“ザット・シング・ユー・ドゥ”を速いビートで演奏すると、これが大受け。メジャー・デヴューまでとんとん拍子に話は進み、彼らは一躍人気スターとなるが……。60年代を舞台にした、ロック・バンドの青春と恋を描いたトム・ハンクスの映画初監督作品。

感想は、すでに鑑賞済の「幸せの教室」の記事で、まとめて書きます。

それでも一言だけ付け加えるなら、無名時代のシャーリーズ・セロンが出てましたが、若くてスゲー綺麗でした。

2012/5/19 「幸せの教室」upしました。
[PR]

by eigasirouto | 2012-05-18 23:26 | 旧作(2012年鑑賞)

アドベンチャーランドへようこそ   

昨日、今日と「宇宙人ポール」関連を連発してますが、まだ続きますよ!今度は、「宇宙人ポール」のグレッグ・モットーラ監督作品を観ました!

アドベンチャーランドへようこそ
a0250573_2202711.jpg

解説:「スーパーバッド 童貞ウォーズ」のグレッグ・モットーラ監督が、80年代を舞台に描くノスタルジック青春ストーリー。主演は「イカとクジラ」のジェシー・アイゼンバーグ、共演にクリステン・スチュワート、ライアン・レイノルズ。1987年、夏。大学院進学を控えたジェイムズは、夏休みをヨーロッパで過ごすはずが、父親の減給であえなく頓挫。しかも学費の一部も自分で工面するハメに。こうして、地元のさびれた遊園地“アドベンチャーランド”で面白くもないバイトの日々にすっかり腐りかけていたジェイムズ。そんな中、そこで働くちょっと大人びた美少女エムと知り合い、まんざらでもない雰囲気になっていくのだが…。

グレッグ・モットーラ監督作品は、「宇宙人ポール」の他に、「スーパーバッド 童貞ウォーズ」を鑑賞しましたが、あれは高校卒業前に童貞を捨てようとする男子のコメディでしたが、今回は、同じ童貞物だけどコメディは抑えめで、地元のカレッジ卒業前(日本で言う短大みたいな所)なのに、童貞の男の恋愛話であり青春話です。アメリカ人なんて、かなり早い段階で童貞捨ててそうですけど、世界共通で童貞をこじらせてる奴はいるんですなぁ。

時代と場所は違えど、まるで「17歳の肖像」のサイドストーリーというか裏面の様な話でしたよ。

僕は、今35歳なんですけど、なんだか童貞の頃を思い出して、恥ずかしい事やら楽しかった事やら、今考えるとあの時、やれたんじゃねーか?とか、色々と心を揺さぶられてセンチメンタルな気持ちも少しだけもらいましたよ。

今にして考えると、どうでもいい事で、悩んだり、怒ったり、不安になったりしてたなぁとか、そういうのも思い出させてくれて、それは、脚本も兼任してるグレッグ・モットーラ監督が、じっくりと描いて行くので、僕らに、こういうのあったあったと思わせてくれるんだと思います。

童貞の頃は、女の人が本当によくわからないですからね。(別に今もよくわかりませんけど、それとは比較にならないくらいわかってないです)

中島らもさんの小説「頭の中がカユいんだ」という小説を前に読んだんですが、うる覚えですが、こんな風に書かれてました。〝男は、女は女神か売女しかいないと思ってる〟と。(間違ってたらごめんなさい)
これ、30か31歳の頃に読んだんですが、そうそうそう!とすごい納得したのを覚えています。
要するに、性欲なんてない女か、変態女しかいないと思ってるんですよ。情報がダダ洩れの現代の若者は、どう思ってるのかその辺よくわからないですけど。
だって、僕らが子供の頃に読んでた漫画に出て来る女の子って、貞操観念が強めな感じの子ばかりでしたよ。いや、そうじゃない漫画はただのエロい漫画で、この娘が変態なだけで、こんな奴は、少数派だと思ってました。
今から思えば、ただのアホですけど、当時は白黒どっちかしか無いと思ってますからね。

後、基本的に考え方が違うとかも理解出来て無いし、うっすら違うと思っても、的外れだったりして、非常に怒らせてしまったりもしましたよ。

そして、童貞を捨てて、女ってこういうもんなんだなぁと思った後も、別の女性と付き合うごとにそれが否定されるんですよ。
そして、やっとああ、一口に女性と言っても、結局は人それぞれだったんですね。と言う事にやっと辿り着くんですよ。アホですから。

一体、僕は何の話をしてるんですかね?

とにかく、今、まさに童貞で悩んでる若者も観て自分と比べても良いかも知れないし、僕の様なおじさん達も観て童貞時代を思い出すのも良いんじゃないですかね。
[PR]

by eigasirouto | 2012-05-18 02:56 | 旧作(2012年鑑賞)

死霊のえじき   

ジョージ・A・ロメロのゾンビ3部作をやっと制覇出来ました。

死霊のえじき
a0250573_2233681.jpg

解説:「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生」(68)、「ゾンビ」(78)に続く“リビング・デッド”三部作の最終作。地球全土がゾンビで完全に埋め尽くされた近未来、巨大な地下基地では生き延びた軍部と科学者の対立が続いている。絶望的な状況の中ついに人間関係は崩壊し、基地内に多量のゾンビが流れ込んで来た……。

ずっと地下での話で、延々と人間ドラマが続く印象だったけど、観終わってみると非常に面白かったです。

ずっと地下でこちらを抑えつけて、地上に出て最後に解放してくれるので、カタルシスが半端無いというか。

それで、今回は前2作に比べて、冒頭からもう人類オワタ感が強いです。
もう、ほとんどの街がゾンビに占領されてるし、(街にワニがいたのはよくわからないけど)生き残ってる主人公達も地下にいる状態です。

今までは、基本的に一般人(警察はいたけど)の話でしたが、今回は、軍人達、博士、研究者、ヘリの操縦士、無線技士とそれぞれ何かしらのプロが生き残ってます。

それぞれのプロなんだけど、人間的にこいつら大丈夫か?と言いたくなります。軍人達は非常に横暴だし、ローガン博士(リチャード・リバティー)は、ゾンビを飼い慣らそうといつも血のついた手で、ゾンビの体をいじりまくるマッド野郎だし、主人公サラ(ロリ・カーディル)の彼氏ミゲル(アントン・ディレオ)は、完全にノイローゼ気味だし、ヘリの操縦士ジョン(テリー・アレクサンダー)と無線技士ビル・マクダーモット(ジャーラス・コンロイ)は、非協力的だしで、これまで以上に生き残ってる奴らがヤバイ感じです。

でも僕は、マッドなローガン博士は大好きでしたね。ゾンビと共存しようとして、血まみれで非人道的な狂った実験を繰り返してる様は、楽しいなぁと思いながら観てまして。しかも、博士の研究の成果がラスト間際に発揮されるという。(このシーンは、非常に燃えました!バブが、かっこいいです!)確かに、無茶な実験なんだけど、人間側が争わなければ、もしかして博士の実験でゾンビと共存出来たのでは無いか?とも思えて。
実験って、後々には役立つだろうし、それのおかげで今日の我々の生活があるんだろうけど、それに伴う犠牲は付物なので、それって本当に正義なのか?とか、改めて、そういう側面もちょっと考えさせられたりしました。

後、今回はオゾン層の破壊についての警鐘みたいな台詞があったんですが、確かに僕らが小中学校の頃、オゾン層が広がってると結構、深刻にテレビやらが言ってた記憶があります。フロンガスの入ってるヘアスプレーがまずいとか、何とかその頃から言い始めた(もしくは僕が知り出しただけかも知れないけど)気がします。

後、これはどうでもいい話ですが、1985年の映画なんですが、ああ、ファッションが80年代っぽいとか思いながら観てまして、僕は70年代のファッションが好きだなぁとか思ったりもしてました。

あ、でもホラーやスプラッターが苦手な人もいるだろうから特にオススメはしませんが…。なかなか周りにゾンビ映画好きな人がいなかったんで、この年までゾンビ映画を観る機会が無かったですけど、観てみると面白いですね。
そんなこんなで、ロメロ・ゾンビ3部作、楽しかったです。また時々、鑑賞したいと思います。
[PR]

by eigasirouto | 2012-05-16 03:16 | 旧作(2012年鑑賞)

イレイザーヘッド   

やっと観れました!

イレイザーヘッド
a0250573_163497.jpg

解説:フィラデルフィアの工業地域を舞台に、さえない印刷屋の主人公の周囲で起こる不可解な怪現象を描く問題作。後に名作『エレファント・マン』を撮る鬼才監督デヴィッド・リンチの長編デビュー作で、ガールフレンドが産んだ奇怪な赤ん坊の泣き声に悩まされる主人公の、精神的な迷走をシュールなイメージ映像の連続で見せる。主人公は「ツイン・ピークス」のジャック・ナンス。現実と幻想の境があいまいな映像世界に引き込まれる。
あらすじ:フィラデルフィアの工業地帯で働く印刷屋の職工ヘンリー(ジャック・ナンス)は、ガールフレンドのメアリー(シャーロット・スチュワート)から子どもを妊娠したことを告げられる。しかし、生まれてきた赤子は恐ろしい姿で、異様な泣き声で彼らを苦しめる。やがて、生活に耐えられなくなったメアリーは家を飛び出してしまう。

難解極まりないし、気持ち悪くて不気味な映画だし、別に誰にもオススメしませんけど、なんか物凄いパワーと情熱を感じました。

デヴィッド・リンチ監督の処女作で、多分、リンチ監督の本質の全てが、この作品に詰まってるんだと思います。

映画をよく知らない僕は、「エレファント・マン」は、差別についての映画だと思ったし、そこが評価されてるのかも知れないけど、リンチ監督は、差別の映画じゃなくて、単純にフリークス(奇形)が好きなんだとわかりました。

それにしても、今作は、一体どういうジャンルになるんでしょうか?ホラーとも思えるんですが、正直、僕はちょくちょく笑えたりして(リンチの本意じゃないけも知れないけど)、非常にジャンル分けるのが難しいですよ。

町山さんの「ブレードランナーの未来世紀」という本を読んで、色々と納得出来ましたけど、それでも色々と謎の部分は残ったままですし、とにかく観た事の無いジャンルの映画でした。

a0250573_23232167.jpg


本当に、シュールだし不気味だしキモいんだけど、もう一度観てみたくなるんですよね。これって、すごい事だと思いました。唯一無二の存在だけど、ちゃんと惹きつける何かがある。でも賛否分かれるのは間違いないし、嫌な人はとことん嫌だと思うので、人には、特にオススメしませんが。

それでも、もし観たい人は、心も体も元気な時に、観た方がいいと思いますよ!
[PR]

by eigasirouto | 2012-05-13 23:30 | 旧作(2012年鑑賞)

キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー   

2012/8/17公開予定の「アベンジャーズ」をより楽しむ為に、関連映画を観ておこう企画①

キャプテン・アメリカ ザ・ファースト・アベンジャー
a0250573_153031.jpg

オフィシャルサイト
解説: 『ウルフマン』のジョー・ジョンストンが監督を務め、伝説のアメコミヒーローを実写化したアクション大作。軍の秘密実験で超人兵器となった「キャプテン・アメリカ」が、祖国のために敵に立ち向かっていくさまを描き切る。スーパーヒーローを演じるのは、『PUSH 光と闇の能力者』のクリス・エヴァンス。軍の上官役に、『ハリソン・フォード 逃亡者』などの名優トミー・リー・ジョーンズがあたる。宿敵のレッド・スカルとの壮絶なバトルが観る者を引き付ける。
あらすじ: 第2次世界大戦中の1942年、スティーブ(クリス・エヴァンス)は、各地に進攻するドイツのヒドラ党と戦うことを望んでいた。もともと病弱な彼は入隊を何度も却下されていたが、ある日、軍が秘密裏に行う「スーパーソルジャー計画」という実験に参加することになる。その実験の被験者第1号に選ばれた彼は、強じんな肉体を持つ「キャプテン・アメリカ」へと変ぼうを遂げる。

冒頭にも書きましたが、「アベンジャーズ」は、マーベルコミックのヒーローが集結し、地球外生命体(?)と戦う物語で、それぞれ先行公開されている
『アイアンマン』(2008年)
『インクレディブル・ハルク』(2008年)
『マイティ・ソー』(2011年)
『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(2011年)
の主人公が登場するので、とりあえず、全部観ておこうと思います。
ちなみに、「アイアンマン」だけ、1と2も既に鑑賞済ですが、一応、再鑑賞しとこうかなと思っています。

「アベンジャーズ」は、ちょっと違うかも知れませんが、水島新司先生の「大甲子園」じゃないかとワクワクしております。
知らない人の為に、説明しますと「大甲子園」とは、それぞれ別々の漫画であった
『ドカベン』山田太郎の明訓高校
『球道くん』の中西球道
『一球さん』の真田一球
『ダントツ』の荒木新太郎
『男どアホウ甲子園』の藤村甲子園の双子の弟ら
が大甲子園で激突する夢のような漫画です。
ちなみに、『野球狂の詩』の岩田鉄五郎や水原勇気たちも球場に駆けつけます。
a0250573_2105854.jpg


それとDCコミックの「ウォッチメン」も、同じヒーローが集結してる系なので、やはり比較してしまいますね。(「ウォッチメン」とは、全然違う展開になるのは、予想出来ますが。+「ウォッチメン」は、実際の漫画のヒーローを使えなかったので、それをモデルにしたオリジナルキャラ達ですが。)

それで、「キャプテン・アメリカ~」は、僕が知る限り、賛否ありましたが、僕的には、それなりに楽しめました。
「キャプテン・アメリカ」が、あんまりかっこよく思えないなぁとか思いましたけど、かなり昔の漫画が元なので、そこは、しょうがないんじゃないですかね。
あの盾を色んな使い方して、盾って武器としてもかっこいいじゃん!と思って悪くないと思いました。ドミニク・クーパー演じるハワード・スターク(アイアンマンことトニー・スタークの親父の若かりし頃)が、もっと素晴らしい武器を作ってあげるべきとも思いましたが。後、敵のレッドスカル(ヒューゴ・ウィーヴィング)があんまり強くなかったのも、ちょっぴり不満だったりしますが。
それとエンディングの映像が、戦闘機なんかをかっこよく描くので、戦意高揚的な感じに見えなくも無いし、第二次大戦におけるアメリカの勝利をいい様に描いてる様に見えなくも無かったですが。
でも、敵(ヒドラ)の雑魚が、プロペラにぶつかって、一瞬で血だけになるシーンとか好きだし、大佐役のトミー・リー・ジョーンズは、渋くて憎い役で好きでした。
正直、繋ぎで観てたつもりだったからかも知れないけど、別にそんなに悪くないじゃんと思いました。


【注】ここからネタバレになります。
あまり読み取れませんでしたが、最後、キャプテン・アメリカが手を下さず、あのエネルギー体みたいなので、レッドスカルは死にますが、あのラストは、結構、ちょっと深い意味がある気がします。
アメリカがトドメを刺すまでもなく、悪は勝手に自滅しただけだと言いたいのか?
はたまた、キャプテン・アメリカが、殺すイメージをつけたくなかったのか?(散々、ヒドラの連中を殺してるけど)
わからないけど、普通のヒーロー物って、ラスボスは自らの力で倒すと思うんですがね。(うーん、記憶があやふやなだけで、そうでもない気がして来た…)考えすぎかも知れませんが、どうでしょう?何かわかる方がおられましたら教えて下さい!

【関連作品】
「アベンジャーズ」
[PR]

by eigasirouto | 2012-05-08 02:26 | 旧作(2012年鑑賞)

ギター弾きの恋   

2012年5月26日公開予定の「ミッドナイト・イン・パリ」に向けて、ウディ・アレン監督作品をちょこちょこ網羅して行きたいと思います企画①(ウディ・アレン監督作4本目)

ギター弾きの恋
a0250573_115293.jpg

解説:1930年代、シカゴ。派手で目立ちたがり屋のエメットは、才能に恵まれたジプシージャズのギタリスト。演奏が始まると誰もがうっとりとその美しい音色に聞きほれる。しかし、一方で彼は娼婦の元締めという顔をもち、女遊びにも目がなく、芸術家にありがちな破滅的な生活を送っていた。そんなある日、エメットはひょんなことから口のきけない娘ハッティと出会い、次第に愛するようになるのだが……。W・アレン監督、S・ペン主演。ジャズをふんだんに取り入れたラブ・ストーリー。

ウディ・アレン監督に騙されました。

その意味は、つまらないとかではないです。では、何を騙されたのか?知らない人が楽しく読める様に、それは、最後に取っておきましょう。

この映画は、冒頭で、ウディ・アレン監督のカメラに向かっての語りから始まります。確か、ウディ・アレン監督作は、今まで3本観てますが、全部この始まりだったと思います。
何を語るかと言いますと〝あまり知られていない1930年代のジャズの天才ギタリスト・エメット・レイ(ショーン・ペン)〟についてです。
更に、別の関係者が、エメット・レイについて語って行きます。

そして、エメット・レイの物語が始まるのです。
序盤は、ウディ・アレン監督にしては、意外に笑いもない真面目な映画だなー。まぁ伝記映画だからそりゃそうか、エメット・レイが本当に好きなんだなぁ。でも、恋愛をテーマに置いてる所が、ウディ・アレンっぽいなぁとか思いながら観てました。

で、上から吊るした三日月にまたがって、演奏したいとかロマンチックな事を言い出して、なんだいやらしい男だなとか思ったんですが、いざ、その場面になると本人は高い所に吊るされる事が怖くなって、ガチガチになってしまうシーンで、ついに笑えました。ああ、やっぱりウディ・アレン映画だなぁと思いました。このシーンが面白いのは、ショーン・ペンの演技がさすがなのもあるでしょうね。

そこで、再び、ウディ・アレンが、サマンサ・モートン演じる、喋れない女の子ハッティと出会う場面を紹介します。

この辺から、エメットもウディ・アレン映画っぽく屁理屈を展開し出してクスクスと笑えるし、ハッティもかわいらしく、観ていて楽しくなっていきます。
また、エメットのアーティスト故の狂った部分、ネズミを撃つのと汽車を眺めるのが好きとか、盗癖があり、女と結婚する気はなく、適当に遊んでいる。など、エメットの人となりを丁寧に描いて行くので、エメット・レイという人物に興味が湧いていきます。

そんなこんなで、ウディ・アレンや関係者の証言とそれをショーン・ペンが演じて映像化した物語を交互に見せて行きます。

後半に、ある事件が起こるのですが、その事件を見せた後、ウディ・アレンが、「しかし、エメットの話には、尾ひれがついてるから本当は、わからない。こういう説もある。」と言って、そのシーンの別バージョンを見せた後、更に、他の証言者が、こんな説もあるとして、同じ場面のバージョンを3つも見せます。
この辺も、ウディ・アレンらしいなぁと思って観てました。

そして、物語は、悲しい結末を迎えるけど、アルバムは残ってるという感じの終わり方でした。

ウディ・アレン作品らしいし、音楽もいいし、時間も95分で丁度いいし、身につまされる部分もありますし、好きな作品になりました。僕は、この映画を全然知らなかったけど、エメット・レイのアルバムとか聴いてみようかな?とか思いましたよ。と言うのが、映画を観終わった時の感想です。


それで、観終わって調べてわかったんですけど…












全部、フィクションの話で、エメット・レイなんて人は、実在しませんでした。
と言うか、それを知って、この作品がもっと好きになったんですけどね。
[PR]

by eigasirouto | 2012-05-05 01:51 | 旧作(2012年鑑賞)

スーパーバッド 童貞ウォーズ   

「宇宙人ポール」を鑑賞してから、ずーっと観たかった作品です。要するに、今年の頭からずっと観たかった作品です。

スーパーバッド 童貞ウォーズ
a0250573_2155964.jpg

解説:高校卒業を間近に控えた冴えない童貞3人組が、パーティーに誘われたことを機にそれぞれ意中の女の子との初体験を目指して奮闘するさまを下ネタ満載で描いた青春コメディ。

スーパーバッドは、超ヤバイ奴とか言う意味で、それが裏返って、超イケてる奴みたいな意味との事ですが、なんと超イケてない奴らが主役ですよ。

「宇宙人ポール」を観た後に、スピルバーグ作品だけじゃなく、監督のグレッグ・モットーラの作品や、主演のサイモン・ペッグとニック・フロストのコンビ作も観たいと思って、家のすぐ裏のGEOに行ったら一本も置いてなくて、がっかりしてたのですが、TSUTAYAの旧作100円という英断により、やっと鑑賞出来ました!

伝え聞いてた通り、面白かったです!

この前の記事で、散々とキャリー・マリガンエレン・ペイジのどっちと付き合いたいか、悩んでましたが、ここにもう一人割って入って来ました。
それが、今作のヒロイン、エマ・ストーンです。
彼女は「ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜」でも、目を付けてましたが、今作で改めて、めっちゃかわいいじゃないか!と思ってしまったのです。
もはや、僕の中では女優三国時代となっております。いや、戦国時代かも知れません。シャーリーズ・セロンも美しいし、ルーニー・マーラも気になるし、地味にクリスティン・ウィグも好きで、若すぎるけどクロエ・モレッツだって捨てがたい…。
非常に困っています。

とにかくヒロインのエマ・ストーンがかわいいですけど、とは言え本作は彼女は脇役で、主役はセス(ジョナ・ヒル)というデブで講釈を垂れる童貞とエヴァン(マイケル・セラ)という痩せで気が弱い童貞です。
後で気付いたんですが、なんだか、この非モテオタクボンクラコンビが、「SR サイタマノラッパー」シリーズのIKKUやTOMにも似てる様な気もして、愛着湧きますよ。

エマ・ストーン演じるジュールズが、親がいないのでパーティを開く事になったのですが、高校生なので酒を手に入れるのが難しく悩んでいる所に、いつも呼ばれないオタクのセスが、酒を調達すると言う約束で、パーティに参加して、童貞を捨てようと試みる物語です。

更に、彼らより面白かったのが、マクラビンことクリストファー・ミンツ=プラッセ演じるフォーゲルです。
a0250573_2535018.jpg

彼は、この偽造証明書で、酒を買おうとセスとエヴァンに言いますが、名前がマクラビンとなっており(これは、マック好きと言う名前になるけど、マックとラビンがアイリッシュ系とどこかの言葉が混ざってて、そんな混ざった名前は、あり得ないらしいからおかしいみたいです。)、それにより2人にボロクソ言われて、しかも名字が無いとか、21歳でお酒買えるのに、わざわざ25歳にするんじゃねーとか、散々の言われようです。

そんな彼らが、お酒を調達する一夜を描いただけの作品なのですが、とにかくゲラゲラ笑える(下ネタ含む)し、ラスト間際には、感動が待ってて、非常に素晴らしい作品だと思います。

OPの映像と音楽もなんだかセンスを感じました。

ただ、これは、日本だとDVDスルーで、劇場ではかからなかったみたいですね。確かに、当時無名の役者ばかりだし、主人公がデブだしアメリカのコメディが流行らないと言うのもあるみたいで、気持ちはわかりますが、もったいないですねぇ。

日本のお笑いはレベル高いとか言いますけど、いやいやちゃんとした笑える作品を知れば知るほど、世界の笑いもちゃんとレベル高いですけどね~。それは、日本人のおごりかも知れませんよ。
[PR]

by eigasirouto | 2012-05-01 03:16 | 旧作(2012年鑑賞)

ナイト・オブ・ザ・リビングデッド   

本題に入る前に、「裏切りのサーカス」の事を色々考えたので、ちょっと追記させて下さい。
この作品って、サスペンスと思って鑑賞しがちですけど、イギリスでは、原作小説やドラマ版が、昔から根強い人気があるとの事なので、「ドラゴンタトゥーの女」同様に、誰が犯人(もぐら)なのか?という謎解き部分を重視した作品では無いんじゃないかと思い始めました。
それで、よくよく考えてみると「J・エドガー」が、時代背景も内容(誰も信用出来ないや、どちらも観た人ならわかるアレやら)も映画の仕組みもちょっと似てるなぁと思います。
主人公のキャラクターが180度違うので、一見気付きませんが。
そもそも、謎解きの部分も、元々、誰にでもわかる様なシロモノじゃないのかも知れません。そもそも東西冷戦というものが、色んな複雑な事柄が絡み合ってる訳ですから、一筋縄では、行かなくて当然かも知れませんね。
スパイの世界観、孤独、生き方、そして映画が放つ美意識を堪能すれば、それでこの作品は良いのかも知れません。そして、そのパワーが凄まじいので、僕の様な「???」となった人間も虜にしてる。そう思ってます。

で、頭を使い過ぎたので、あまり頭を使わなくても良さそうな映画(失礼)を観ました。


ナイト・オブ・ザ・リビングデッド
a0250573_057593.jpg

解説: いまや古典となったロメロのゾンビ映画第一作。死者が蘇り生者の肉を喰うというプロットは“ゾンビ”に新しい定義を作り、多くの亜流を産んだ。一軒屋に立て篭った七人の男女と怪物の死闘というストーリーはさして目新しいものではないが、ロメロの客観的で冷徹な演出と白黒画面が醸し出す恐怖感は他に類がない。

初めて、ゾンビが人を襲った1968年のゾンビ映画です!ちなみに初のゾンビ映画は、1932年の「恐怖城(ホワイト・ゾンビ)」との事です。

今まで、いくつかゾンビ映画を観て来ましたが、その基本中の基本が今作では無いでしょうか。
僕は、「ショーン・オブ・ザ・デッド」が鑑賞したいのですが、「ショーン・オブ・ザ・デッド」が、「ドーン・オブ・ザ・デッド」(登場人物を後で付け足すと書いたまま放置してすみません。気が向いたらやるかも知れません)とジョージ・A・ロメロのゾンビ三部作のパロディみたいなので、先にそれを全部観てからの方が楽しめるなと思ってて、ツタヤにあったので借りて来ました。ちなみに他の二つは、貸出中でした。
さらにちなみに、「ドーン・オブ・ザ・デッド」が、ロメロの「ゾンビ」のリメイクです。

それで、確かに今観るとゾンビの動きとかが、ちょっと笑えて来ますけど、僕が観た数少ないゾンビ映画はこれの応用、発展させたモノだなと思う場面とか観てるとやっぱり初めにやった人って偉いなぁと思いながら観てました。
立て篭もる所とか、車で脱出を図る所とか、建物内で人間同士で揉めるとか、人間かゾンビかわからないとか。

後、黒人が主人公で活躍すると言うのは、「コーマン帝国」じゃないですけど、弱者側の視点から描きたかったのかなぁとか思いました。
ただ、最善は尽くしたし偉いんだけど、結果論から言うと「ミスト」同様に、お前がジタバタしなかったら、もう少しマシな結果になったんじゃねーの?という皮肉な話でした。それが、また絶望感を抱きますが。

そして、ゾンビの原因ですが、明言はされませんが、テレビで「衛星の放射能じゃないか?」と言うシーンがあり、当時の米ソ宇宙開発競争や核への批判が入ってるのかなぁとか思ってます。良いゾンビ映画には、実は、何かしらの時代時代の世相を皮肉った要素が本来入っているというのも特徴みたいですね。(聞いた話ですが)

2012/5/14 「ゾンビ」にて、今作について触れています。
[PR]

by eigasirouto | 2012-04-28 01:58 | 旧作(2012年鑑賞)