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ランド・オブ・ザ・デッド   

ジョージ・A・ロメロ監督の21世紀型ゾンビ映画です。

ランド・オブ・ザ・デッド
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解説: 『ゾンビ』『死霊のえじき』など、“ゾンビ”の第一人者として知られるジョージ・A・ロメロ監督による最強のゾンビ映画が誕生。主演は『トリプルX』のアーシア・アルジェントと『ザ・リング2』のサイモン・ベイカー。ロメロ監督が描く“進化したゾンビ”はこれまでのゾンビ映画とは一線を画し、新たなゾンビキャラクターを生み出した。
あらすじ: ある日突然死んだはずの人間が次々とゾンビになり、そのうちの一人が知恵をつけ始めた。銃や、器具を使うことを覚えたゾンビたちにライリー(サイモン・ベイカー)やわずかな生存者たちは窮地に追い込まれる。

ロメロゾンビ3部作
「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」(1968年)
「ゾンビ(ドーン・オブ・ザ・デッド)」(1978年)
「死霊のえじき(デイ・オブ・ザ・デッド)」(1985年)

今作は、2005年の作品の映画なので、20年ぶりのロメロゾンビ映画です。
2005年より、2年置きにロメロ監督のゾンビ映画が発表されてるので、次の「ダイアリー・オブ・ザ・デッド」と「サバイバル・オブ・ザ・デッド」も鑑賞しますよ。

しかし、ゾンビが少しずつ進化してますよ。
今回のゾンビの一体は、完全に知能がありましたね。「うー」と唸って、何かしら仲間のゾンビにメッセージを送ってるみたいでしたし、機関銃もぶっ放してましたよ。

更に、人間同士の争いが、今までよりも増して、入り組んでましたね。

今回は、ロメロ監督曰く、9.11テロを象徴させてるらしいです。
富裕層が住んでるビルは、世界貿易センターを象徴してて、その下のスラム街が、一応守られてるけど、実は、一部の人間に良いように利用されてる一般人(要はアメリカの大半の人達)、そして、ゾンビがテロリストのメタファーだと思います。
今作は、本当に腐ってるのは、一部の特権階級の人間で、その他の貧乏な人間やゾンビは完全に被害者でしたね。そして、一般人達とゾンビ、また、一般人同士が、一番偉い人であるカウフマン(デニス・ホッパー)の為に戦います。
何とも腹立たしい、しかし、これがアメリカの(もしくは、国というもの)本質であり現実でもあるんですよね…。

その三つ巴の関係を把握して来た段階で、三国志みたいじゃん!と超ワクワクしましたし、誰が誰にケリをつけるかは、納得の展開だったし、ある人物の「ゾンビになるのも悪くない」という、今までの登場人物は、決して言わなかった台詞も好きですね。

今作では、あの「ショーン・オブ・ザ・デッド」エドガー・ライト監督と主演のサイモン・ペッグがゾンビ役で出演してるけど、ゾンビなので、よくわかりませんでした。あの見世物小屋で鎖に繋がれて、前に人間の女性が立って「キャー」って、言ってるアトラクションの時の後ろのゾンビでしょうか?
しかし、この2人、元々は台詞のある役だったらしいですが、ゾンビ役がやりたいと熱望して、ゾンビ役になったみたいで、やはり信頼出来る男達ですね。

しかし、今回も色んなゾンビがいましたね。文字通り首の皮一枚で繋がってるゾンビが、ガブっと噛んだ後、頭が後ろに垂れるゾンビが特に好きでしたね。後、楽器を演奏しようとしてるゾンビも好きでした。ロメロ監督は、ゾンビを本当に愛してるんだろうなぁと思える映画でしたね。

ロメロ監督のゾンビは、どういうのがいるのか探すのも楽しみの一つですね。


あまり感想らしい感想は書いてないですけど、AKB総選挙やら色々と観なきゃならんので、この辺で。
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by eigasirouto | 2012-06-07 02:22 | 旧作(2012年鑑賞)

先生を流産させる会   

ユーロスペースにて、かなりの立ち見も出る中で、鑑賞しましたよ。

先生を流産させる会
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公式サイト
解説: 『牛乳王子』で注目された内藤瑛亮が、愛知県の某中学校で実際に起きた事件を下敷きにして放つ異色ドラマ。思春期特有の不安定な感情が性への嫌悪感へとつながってしまった女子中学生たちが、妊娠した担任女教師を流産させようとたくらむ姿を鮮烈なタッチで映し出す。小林香織を筆頭に、本作で映画初出演を果たした少女たちが無垢(むく)な悪意をさらけ出す中学生を熱演して圧倒的存在感を見せつける。衝撃的な題名と内容だが、そこに内藤監督が込めた生命に対する真摯(しんし)なメッセージに目を向けたい。
あらすじ: 郊外の中学校で教師を務めるサワコ(宮田亜紀)が妊娠し、彼女が担任を受け持つクラスの生徒たちは活気づく。そんな中、ミヅキ(小林香織)はサワコがセックスをしていることに異常な嫌悪を示す。やがて彼女は、自分が率いるグループで「先生を流産させる会」を結成、サワコの給食に理科室から盗んだ薬品を混入して流産を促そうとする。味の異変を察知して給食を吐き出したサワコは、ミヅキの仕業だと知って彼女と仲間を激しく戒める。だが、それを受けてミヅキは反省するどころか、より嫌がらせをエスカレートさせていき……。

この映画は、現在、全国で渋谷のユーロスペースで、しかも1日1回だけの公開なので、そりゃあ映画の日ともなると集まるのは当然っちゃ当然かも知れないけど、メチャメチャ混んでましたねー。チラッと受付の人とお客さんの会話を聞いた所、普通の日でも、立ち見が出てるとの事です。ちなみに、普段も1300円ですよ!

僕は、妊婦が歩いてるとドキドキするんですよ。フェチという意味じゃないですよ。こけたりしないかなー?何かにぶつかったりしないかなー?とか、勝手に心配してしまいます。
そんな軟弱な僕ですから、とにかく〝流産させる会〟の少女たちの行動が、本当に怖くて。
観てる間じゅう、怖い怖い。とにかく怖い。やめて!もうやめて!と思って、観終わった後、たった62分の映画にも関わらず、すごく疲れてました。
とにかく、今まで観たどんなホラー映画よりも、個人的には、一番怖かったかも知れません。
それは、裏を返せば、メチャクチャ楽しめたって事なんですよね。
衝撃的なタイトルが、話題になり、ネットで叩かれたりしてますが、僕は、本当に観てよかったなと思いました。
こんな映画体験は、なかなか出来ないですよ。

今回は、以下
①元になった事件
②タイトル、内容の問題について
③役者、映像、音…全てが怖い
④ミヅキとはなんなのか?
⑤モンスターペアレント
⑥まとめ
に分けて書いて行こうと思います。


①元になった事件

2009/03/28(土) 16:24:11の中日新聞の記事らしいです
愛知県半田市内の中学校で今年1月から2月にかけ、1年の男子生徒たちが妊娠中だった担任の女性教諭に対し 「先生を流産させる会」を結成して、教諭の給食に異物を混ぜるなどの悪質ないたずらをしていたことが分かった。
学校によると、教諭は30代。3学期が始まった1月、席替えの決め方に対する不満や、部活動で 注意されたことへの反発から、生徒ら数人が周りの生徒に声を掛けて反抗しようと計画、 <16人>で会を結成した。
同月末には、生徒らがチョークの粉と歯磨き粉、のりを混ぜ合わせたものを教諭の車にふりまいたり、 いすの背もたれのねじを緩めたりするなどのいたずらを始めた。2月4日には理科の実験で使った ミョウバンと食塩をそれぞれ少しずつ持ち帰り、気付かれないようにして教諭の給食の中に混ぜたという。
ミョウバンは食品にも使われている物質で、教諭の体調に異常はなく、混入には気付かなかったらしい。
一連のいたずらは2月下旬に発覚。学校は保護者同席の上で生徒たちに注意した。今は深く反省しているという。
学校によると、教諭は「生徒らが反省をし、それを生かした行動をとれるようになるのを望んでいる」と話しており、 刑事告訴はしない意向。
同校の校長は「ゲーム的な感覚や友人との付き合いでしたことで、流産させようと本気に画策したわけではないと思う。
命の教育を浸透させ、今後二度と起こさないようにしたい」と話している。

先に、僕もこの事件をすごく嫌だと思っていると言うのは、ハッキリさせておきたいと思います。卑怯だし陰湿だし愚かだと思います。
自分が、結婚して妊娠した奥さんが、こんな目に遭ったら憤りを感じて、その中学生達に何をするかわかりません。

そして、それだけ嫌悪感や怒りが湧くと言うのは、だからこそ物語にする意味や必要性があるんじゃないかと思うんですよね。

人間には、普通の感覚では計れない悪意に満ちた人間もいますからね。僕は、こういう中学生には、子供が流産した母親の苦痛を描いた「ぐるりのこと」を見せるべきだ!と一瞬思ったのですが、主犯の中学生に悪意しか無いのだとすれば、こんなに苦しむからこそやる意義があると意思を強化し兼ねない、どんなに素晴らしい映画でも、捻じ曲げて解釈する人がいるんで、安易にそんな事も言えないかもな…とも思いました。

だから僕は、映画は観た人が感じた事が正解と言うのは、そういう危険性も孕んでいるので、ちょっと思考停止過ぎじゃないか?と思うんですけどね。国語のテストでよくあった作者の言いたい事を書き出しなさい。と言うのには、やはり正解があって、作者の意図を見抜く力が養われる訳で、そこが自由な解釈でOKになって、読み手がアホばかりになってしまったら、素晴らしい作品が評価されなくなる可能性もありますよ。というか、現在は、実際そうなってる気もしますが…。
その意図が、ちゃんと理解出来た上で、その考えは自分とは違う!と言うのは、むしろ必要な事ですが、間違った解釈で、批判するのは、イチャモンとか屁理屈でしか無いですからね。
※僕も、誤った解釈でそういう事をよくやってしまいますので、反省も含めて言ってるので、その辺はご理解いただけるとありがたいです。


②タイトル、内容の問題について

この「先生を流産させる会」という、センセーショナルなタイトルが、叩かれています。
興味のある方は、こちらを読んでみて下さい。
読むのが、めんどくさい人の為に、とりあえず、実際の書きこみをいくつか挙げてみましょう。
「こんなマジキチを 映画化する意味がわからん 」
「ひどい時代になったな いろんな意味で 」
「まともな神経してたらこんなタイトルの映画みようと思わないよな 」
「タイトルのつけ方ぐらい工夫しろや!、バカな映画はタイトルもバカだっていうからネ 」
「こんなんつくったってマネするやつがでてくるだけ」
「日本の恥だわ なんちゅうタイトルの映画作るんだよ 」

と言う感じで、展開されております。
マジキチとか差別用語を使ってる時点で君が文句言えた立場なのか…とか、やっぱり時代のせいにしちゃうんですか?…とか、バカな映画はタイトルもバカという説は聞いた事無いな…とか、マネする奴が出て来るって、あなたはマネしないって事ですよね?だったら他人もマネしないかも知れないのに、勝手に余計な心配をする辺り、他人を上から見てるんですかね?…とか、もっと狂った海外の映画たくさんありますよ…とか、色々思いますけど、この人達のおかげで、映画は話題になってます。こうなる事くらいは、制作者サイドも予測出来るでしょうから、してやったりの部分もあるかも知れませんね。

僕個人としては、映画や漫画は、そもそも、非道徳的であろうが反社会的であろうが面白ければ良くね?と思ってるのですが、いや、むしろ出来あがってる社会のルールやモラルの矛盾点を提示したり、本当にそれは正しい事なのか?と思わせてくれる作品が好きだし、価値があると思ってます。

そもそも昔の絵画だって、そのまま描いてしまうと投獄されて殺されかねないから、食べ物に意味を持たせて、政府への批判を意味したり、文学も、寓話にして現実の政府や社会を皮肉ってるモノもある訳で、ロックが生まれたのもそうだし、それを前面に打ち出したのがパンクな訳で。
当時としては反社会的行為ですから、芸術には、そういった側面があり、そういう部分にもちゃんと意義があるんですよ。
そして、いわゆる〝大人〟達は、中身を確認しないで自分の理解を越えたそういう芸術が現れる度に、怒るんですよ。自分が信じて疑わない社会の正義や価値観、それがそういう芸術によって変わってしまうかも知れないから。

そんな批判の一方で、中学生を男子から女子に変更した部分に、怒ってる人達がいまして、確かに、監督のインタビューとか読んでも、監督自身の発言に堂々と女性嫌悪から作ったと言ってました。

その事件を元にしたあくまでフィクションだから別に、忠実に事件を再現する義務は無いし監督が面白いと思う方向に改変する事に問題無いと思います。
でも、それに対しての文句は、僕だって漫画の原作がある映画で、改変部分が僕にとって嫌だったら文句言いますし、そういう議論の必要性はあるのかなと思ってます。

と、長々とこの映画の外側の部分を書きましたけど、やっぱり映画で大事なのは、中身ですよね。という事で、これから中身の事を書いて行きたいと思いますが、前置きがあまりにも長くなったので、久々に追記にして、分けて書こうと思います。

2012/6/6 追記書きました!
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by eigasirouto | 2012-06-04 15:14 | 新作映画(2012)

死霊のえじき   

ジョージ・A・ロメロのゾンビ3部作をやっと制覇出来ました。

死霊のえじき
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解説:「ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド/ゾンビの誕生」(68)、「ゾンビ」(78)に続く“リビング・デッド”三部作の最終作。地球全土がゾンビで完全に埋め尽くされた近未来、巨大な地下基地では生き延びた軍部と科学者の対立が続いている。絶望的な状況の中ついに人間関係は崩壊し、基地内に多量のゾンビが流れ込んで来た……。

ずっと地下での話で、延々と人間ドラマが続く印象だったけど、観終わってみると非常に面白かったです。

ずっと地下でこちらを抑えつけて、地上に出て最後に解放してくれるので、カタルシスが半端無いというか。

それで、今回は前2作に比べて、冒頭からもう人類オワタ感が強いです。
もう、ほとんどの街がゾンビに占領されてるし、(街にワニがいたのはよくわからないけど)生き残ってる主人公達も地下にいる状態です。

今までは、基本的に一般人(警察はいたけど)の話でしたが、今回は、軍人達、博士、研究者、ヘリの操縦士、無線技士とそれぞれ何かしらのプロが生き残ってます。

それぞれのプロなんだけど、人間的にこいつら大丈夫か?と言いたくなります。軍人達は非常に横暴だし、ローガン博士(リチャード・リバティー)は、ゾンビを飼い慣らそうといつも血のついた手で、ゾンビの体をいじりまくるマッド野郎だし、主人公サラ(ロリ・カーディル)の彼氏ミゲル(アントン・ディレオ)は、完全にノイローゼ気味だし、ヘリの操縦士ジョン(テリー・アレクサンダー)と無線技士ビル・マクダーモット(ジャーラス・コンロイ)は、非協力的だしで、これまで以上に生き残ってる奴らがヤバイ感じです。

でも僕は、マッドなローガン博士は大好きでしたね。ゾンビと共存しようとして、血まみれで非人道的な狂った実験を繰り返してる様は、楽しいなぁと思いながら観てまして。しかも、博士の研究の成果がラスト間際に発揮されるという。(このシーンは、非常に燃えました!バブが、かっこいいです!)確かに、無茶な実験なんだけど、人間側が争わなければ、もしかして博士の実験でゾンビと共存出来たのでは無いか?とも思えて。
実験って、後々には役立つだろうし、それのおかげで今日の我々の生活があるんだろうけど、それに伴う犠牲は付物なので、それって本当に正義なのか?とか、改めて、そういう側面もちょっと考えさせられたりしました。

後、今回はオゾン層の破壊についての警鐘みたいな台詞があったんですが、確かに僕らが小中学校の頃、オゾン層が広がってると結構、深刻にテレビやらが言ってた記憶があります。フロンガスの入ってるヘアスプレーがまずいとか、何とかその頃から言い始めた(もしくは僕が知り出しただけかも知れないけど)気がします。

後、これはどうでもいい話ですが、1985年の映画なんですが、ああ、ファッションが80年代っぽいとか思いながら観てまして、僕は70年代のファッションが好きだなぁとか思ったりもしてました。

あ、でもホラーやスプラッターが苦手な人もいるだろうから特にオススメはしませんが…。なかなか周りにゾンビ映画好きな人がいなかったんで、この年までゾンビ映画を観る機会が無かったですけど、観てみると面白いですね。
そんなこんなで、ロメロ・ゾンビ3部作、楽しかったです。また時々、鑑賞したいと思います。
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by eigasirouto | 2012-05-16 03:16 | 旧作(2012年鑑賞)

ゾンビ   

ずっと貸出中だった作品が、やっと観れました。
ゾンビ映画の第一人者、ジョージ・A・ロメロ監督のゾンビ三部作の2つ目(1つ目は、「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」)。その名も…

ゾンビ
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解説:1978年製作のホラー映画の金字塔を、ジョージ・A・ロメロ監督本人の再編集によってリバイバル上映するディレクターズ・カット版。ショッピングモールを舞台に、生き残ったわずかな人間とゾンビの群れが恐怖の死闘を繰り広げる。日本公開バージョンの本編よりも 20分も長く、音楽も改めて選曲。オリジナル版にも増して暗く絶望的な終末ムードが全編にわたって漂い、残酷さとともに 描かれるゾンビの苦悶や悲哀も鳥肌ものだ。
あらすじ:死体からよみがえり、街をさまよい歩くゾンビたち。人肉をむさぼり食うゾンビに襲われた人間もまたゾンビと化し、世界中をパニックに陥れていた。そんな中、ショッピングモールに逃げ込むことに成功したスティーヴン(デヴィッド・エムゲ)やピーター(ケン・フォリー)たちだったが、血肉に飢えたゾンビたちの魔の手はすぐそこまで迫っていて……。

今作、「ゾンビ」は、いくつかのバージョンがあるみたいで、僕が観たのは(渋谷TSUTAYAには、このバージョンしか無いんだけど)米国劇場公開版です。
バージョンによっては、音楽が違ったりするみたいで、音楽で全然、印象が変わるみたいなので、いつか、全バージョン観てみたいんですけどね。

僕は、先にリメイクの「ドーン・オブ・ザ・デッド」を観て、本家を後で観ると言うあべこべな鑑賞になってしまいました。
ただのホラーというジャンルにとらわれず、人間ドラマ、コメディ要素、時事性など取り込まれていて、見応えあるし楽しいですよ。
確かに、リメイク版の方が、映像が綺麗だし、人間の価値観も今っぽかったり、登場人物も多くて人間関係が複雑だったり、ゾンビも走るからより切迫した状況だから、単純にリメイク版の方が、現代に生きている僕にとっては、観ていて面白かったとは思います。

しかし、しかし、リメイク版にしろ、この「ゾンビ」ありきだし、その後、無数に作られるゾンビ物もジョージ・A・ロメロが全ての始まりみたいですからね。
ロメロゾンビ3部作の「ナイト・オブ・ザ・リビングデット」「ゾンビ」「死霊のえじき」が、ゾンビ映画のルールブックと言ってもいいんじゃないでしょうか。
でも、ロメロ3部作とか言われてるから、てっきり短いスパンで作られてるかと思ったら「ナイト・オブ・ザ・リビングデッド」から今作まで、10年経ってるんですね。カラーだったんで、ちょっと驚きました。

ブードゥー教の教えでこういうのがあるらしいんですけど、「地獄が死者でいっぱいになると死者が地上を歩き出す」と主人公(黒人)が言うんですが、これは、「ナイト~」では、黒人女性がテレビで言ってる台詞で、ロメロ監督のゾンビ映画のこだわりの部分じゃないでしょうか。リメイク版の「ドーン・オブ・ザ・デッド」では、OPでなんかの宗教の映像があったんですが、あれはブードゥー教の事だったんですね。元を知らないんで、わからなかったです。今作を観て、なるほどと理解出来ました。

で、さっきも書きましたけど、「ナイト~」と同様に主人公は、黒人で、ケン・フォリーが、ピーター・ワシントンという役を演じています。最初は嫌な奴なのかなぁと思いましたが、、実に冷静で勇気のある男でした。
後、リメイク版にも妊婦がいる設定がありましたけど、こちらも妊婦がいました。立場と状況は全然違いますが。ただ、1978年の映画だからか、妊婦がガンガン煙草吸ってて、大丈夫かな~?とか、どうでもいい心配しましたよ。船で逃げる若者に、煙草ある?って聞かれて、みんな「ない」と答えた後、みんな煙草吸いだすシーンは、面白いし、自分だけが生き残りたい、人の為なんて考えて無い真の人間の姿が描かれてると思います。
よくよく考えると主人公達は、みんな自分達さえ良ければいいんですよ。後半、「イージー・ライダー」みたいな暴走族が、ショッピングモールに略奪しに来ますけど、妊婦の彼氏が「俺達の物だぞ!」と憤慨して、攻撃を仕掛けるんですが、色々がんばったけど、お前らの物でも無いだろ!と思ったり。真の人間の姿、本性を描いてると思いますよ。

それと町山さんの解説を聴いて、ロメロさんスゲーと思ったのは、この頃、ショッピングモールが出来始めて、個人商店がドンドン潰れて、みんな暇になるとショッピングモールに出掛けて、このまま行ったらアメリカが崩壊すると思って、今作を作ったみたいです。そして、実際、今アメリカ経済が崩壊しかけてますけど、1978年にそれに気付いたってのは、すごいです。
で、目的も無く、ショッピングモールにばかり集まる奴らを観て、こんな意味の無い人生は、ゾンビと一緒だと思って今作を作ったみたいなんです。

それと科学者が、ゾンビを始末するために、核を落とせばいいとか、そういう科学者に対する皮肉も入ってるのかな?とか思いましたよ。

とか、ゴチャゴチャ言ってますけど、そんなの無しでも面白いと思います。
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by eigasirouto | 2012-05-14 19:34 | 旧作(2012年鑑賞)

イレイザーヘッド   

やっと観れました!

イレイザーヘッド
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解説:フィラデルフィアの工業地域を舞台に、さえない印刷屋の主人公の周囲で起こる不可解な怪現象を描く問題作。後に名作『エレファント・マン』を撮る鬼才監督デヴィッド・リンチの長編デビュー作で、ガールフレンドが産んだ奇怪な赤ん坊の泣き声に悩まされる主人公の、精神的な迷走をシュールなイメージ映像の連続で見せる。主人公は「ツイン・ピークス」のジャック・ナンス。現実と幻想の境があいまいな映像世界に引き込まれる。
あらすじ:フィラデルフィアの工業地帯で働く印刷屋の職工ヘンリー(ジャック・ナンス)は、ガールフレンドのメアリー(シャーロット・スチュワート)から子どもを妊娠したことを告げられる。しかし、生まれてきた赤子は恐ろしい姿で、異様な泣き声で彼らを苦しめる。やがて、生活に耐えられなくなったメアリーは家を飛び出してしまう。

難解極まりないし、気持ち悪くて不気味な映画だし、別に誰にもオススメしませんけど、なんか物凄いパワーと情熱を感じました。

デヴィッド・リンチ監督の処女作で、多分、リンチ監督の本質の全てが、この作品に詰まってるんだと思います。

映画をよく知らない僕は、「エレファント・マン」は、差別についての映画だと思ったし、そこが評価されてるのかも知れないけど、リンチ監督は、差別の映画じゃなくて、単純にフリークス(奇形)が好きなんだとわかりました。

それにしても、今作は、一体どういうジャンルになるんでしょうか?ホラーとも思えるんですが、正直、僕はちょくちょく笑えたりして(リンチの本意じゃないけも知れないけど)、非常にジャンル分けるのが難しいですよ。

町山さんの「ブレードランナーの未来世紀」という本を読んで、色々と納得出来ましたけど、それでも色々と謎の部分は残ったままですし、とにかく観た事の無いジャンルの映画でした。

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本当に、シュールだし不気味だしキモいんだけど、もう一度観てみたくなるんですよね。これって、すごい事だと思いました。唯一無二の存在だけど、ちゃんと惹きつける何かがある。でも賛否分かれるのは間違いないし、嫌な人はとことん嫌だと思うので、人には、特にオススメしませんが。

それでも、もし観たい人は、心も体も元気な時に、観た方がいいと思いますよ!
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by eigasirouto | 2012-05-13 23:30 | 旧作(2012年鑑賞)

ナイト・オブ・ザ・リビングデッド   

本題に入る前に、「裏切りのサーカス」の事を色々考えたので、ちょっと追記させて下さい。
この作品って、サスペンスと思って鑑賞しがちですけど、イギリスでは、原作小説やドラマ版が、昔から根強い人気があるとの事なので、「ドラゴンタトゥーの女」同様に、誰が犯人(もぐら)なのか?という謎解き部分を重視した作品では無いんじゃないかと思い始めました。
それで、よくよく考えてみると「J・エドガー」が、時代背景も内容(誰も信用出来ないや、どちらも観た人ならわかるアレやら)も映画の仕組みもちょっと似てるなぁと思います。
主人公のキャラクターが180度違うので、一見気付きませんが。
そもそも、謎解きの部分も、元々、誰にでもわかる様なシロモノじゃないのかも知れません。そもそも東西冷戦というものが、色んな複雑な事柄が絡み合ってる訳ですから、一筋縄では、行かなくて当然かも知れませんね。
スパイの世界観、孤独、生き方、そして映画が放つ美意識を堪能すれば、それでこの作品は良いのかも知れません。そして、そのパワーが凄まじいので、僕の様な「???」となった人間も虜にしてる。そう思ってます。

で、頭を使い過ぎたので、あまり頭を使わなくても良さそうな映画(失礼)を観ました。


ナイト・オブ・ザ・リビングデッド
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解説: いまや古典となったロメロのゾンビ映画第一作。死者が蘇り生者の肉を喰うというプロットは“ゾンビ”に新しい定義を作り、多くの亜流を産んだ。一軒屋に立て篭った七人の男女と怪物の死闘というストーリーはさして目新しいものではないが、ロメロの客観的で冷徹な演出と白黒画面が醸し出す恐怖感は他に類がない。

初めて、ゾンビが人を襲った1968年のゾンビ映画です!ちなみに初のゾンビ映画は、1932年の「恐怖城(ホワイト・ゾンビ)」との事です。

今まで、いくつかゾンビ映画を観て来ましたが、その基本中の基本が今作では無いでしょうか。
僕は、「ショーン・オブ・ザ・デッド」が鑑賞したいのですが、「ショーン・オブ・ザ・デッド」が、「ドーン・オブ・ザ・デッド」(登場人物を後で付け足すと書いたまま放置してすみません。気が向いたらやるかも知れません)とジョージ・A・ロメロのゾンビ三部作のパロディみたいなので、先にそれを全部観てからの方が楽しめるなと思ってて、ツタヤにあったので借りて来ました。ちなみに他の二つは、貸出中でした。
さらにちなみに、「ドーン・オブ・ザ・デッド」が、ロメロの「ゾンビ」のリメイクです。

それで、確かに今観るとゾンビの動きとかが、ちょっと笑えて来ますけど、僕が観た数少ないゾンビ映画はこれの応用、発展させたモノだなと思う場面とか観てるとやっぱり初めにやった人って偉いなぁと思いながら観てました。
立て篭もる所とか、車で脱出を図る所とか、建物内で人間同士で揉めるとか、人間かゾンビかわからないとか。

後、黒人が主人公で活躍すると言うのは、「コーマン帝国」じゃないですけど、弱者側の視点から描きたかったのかなぁとか思いました。
ただ、最善は尽くしたし偉いんだけど、結果論から言うと「ミスト」同様に、お前がジタバタしなかったら、もう少しマシな結果になったんじゃねーの?という皮肉な話でした。それが、また絶望感を抱きますが。

そして、ゾンビの原因ですが、明言はされませんが、テレビで「衛星の放射能じゃないか?」と言うシーンがあり、当時の米ソ宇宙開発競争や核への批判が入ってるのかなぁとか思ってます。良いゾンビ映画には、実は、何かしらの時代時代の世相を皮肉った要素が本来入っているというのも特徴みたいですね。(聞いた話ですが)

2012/5/14 「ゾンビ」にて、今作について触れています。
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by eigasirouto | 2012-04-28 01:58 | 旧作(2012年鑑賞)

ドーン・オブ・ザ・デッド   

やっと鑑賞済とブログが追い付きました。

ドーン・オブ・ザ・デッド
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解説: ホラー映画の金字塔ともいうべきジョージ・A・ロメロの『ゾンビ』を現代風にリメイク。原因不明の“病原体”によりゾンビと化した人々と、巨大ショッピングモールに逃げ込んだ生存者たちの壮絶な死闘を、スリルとブラックユーモアを交えながら描く。監督はCM界出身のザック・スナイダー。出演は『死ぬまでにしたい10のこと』のサラ・ポーリー、『デッドロック』のヴィング・レイムスら。オリジナルファンをも唸らせる残酷描写とスタイリッシュな映像が見どころだ。
あらすじ: アメリカのワシントン州エベレット。看護婦のアナ(サラ・ポーリー)は仕事を終えて帰った翌朝、人間たちが凶暴化し、機敏な動きで次々と人間を襲う光景を目にする。パニックに陥った彼女は、夢中で自動車に乗り込み、町を離れようとするが……。

ザック・スナイダー監督の長編デビュー作であり、脚本が「スーパー!」監督のジェームズ・ガンとなっております。

ゾンビ映画に詳しい友人におススメされてるし、「宇宙人ポール」のサイモン・ペッグとニック・フロストの「ショーン・オブ・ザ・デッド」の元ネタになってるとの事で、観ようと思ってて、GEOでやっと借りれる状態になったので、鑑賞しました。

僕としては、ゾンビもの「28日後...」と「28週後...」しか鑑賞してないですが、その中ではズバ抜けた面白かったです!(かなり昔に「東京ゾンビ」も観てて、そこそこ面白かった気がしますけど、あれもゾンビ映画でいいんですかね?ただ内容があまり覚えて無いです…)ちなみに「28日~」などが、噛まれたら即ゾンビ!に対して、こちらはしっかり噛まれてから死んだらゾンビという設定でした。

怖いかどうかで観ると特に怖くないですが、しっかり人間が描かれてるから面白いんじゃないかと分析してます。10代~60代くらいの男女15人くらいが、外がゾンビだらけなのでモールに立て篭もるんですが、その中で、ちゃんと人物の描き分け、キャラ立てが出来てて、各々に人生があり、ドラマがあり、人間関係の妙もあり、それを手際よく描き出して行きます。また、登場人物の出てくる順番も上手いなぁと思って観てました。

事態をこじらせてしまう人、そういうつもりじゃなかったのについそういう行動してしまう人、収拾しようとする人、さらに老若男女様々でモール内はまさに社会の縮図と言っていいでしょう。

しっかりキャラが描けてるので、自分を危険に晒す行為をしてしまう人物の行動原理がわかるので、「なるほど!」「彼(時に彼女)がそうするのは、仕方ないか…」といちいち腑に落ちて、楽しいし感心するしで、この映画のファンになりましたよ。

とりあえず、キャラを紹介して行きましょう。

主人公
アナ・クラーク(サラ・ポーリー)
女・26歳・ナース・白人
寝起きで隣の女の子がゾンビ化し、旦那が噛まれて、逃げ出す。外はゾンビだらけに。
普通っぽい女性。故に我々観客に一番近い人物。その人を主役に置く事で、周りのキャラが引き立つ。ただ、冷静で強気で主人公らしい一面も当然持っている。

世界がゾンビ化後、アナが最初に出会う人物
ケネス・ホール(ヴィング・レイムス)
男・30代~40代・警察官・黒人
かなりゴツいおっさんで、クールでタフ。信仰深い人物でもある。基地にいる弟を案じている。

ケネス合流後、外で会い合流する人達
マイケル・ショーネシー(ジェイク・ウェバー)
男・40歳・様々な職業を転々・白人
一見、頼りなさげだけど頭がキレて、作戦を考えるのは大体が彼。どんな事態も冷静に対応。3度の離婚歴があるが、子供達には好かれてたらしい。
アンドレ・ブライアント(メキ・ファイファー)
男・20代~30代・犯罪者・黒人
色んな悪さをしたけど妻が妊娠中で、生まれてくる子供に同じ道を歩ませたくないとケネスに告白する。
ルダ(インナ・コロブキナ)
女・20代~30代・妊婦・白人(ロシア人)
アンドレの妻で妊娠中という最もハードな状況。物静かな女性。

ここまで書きましたが、やらないといけない事があるので、一旦、更新します。
他の登場人物は、いつもの様に追記で別のページじゃなく、わかりやすいようにこのページに書きこみます。
※2012/5/14現在、結構、めんどくさくなったので、多分書かないと思います。すみません…。 


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2012/5/14 「ゾンビ」にて、今作について触れています。
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by eigasirouto | 2012-03-13 02:52 | 旧作(2012年鑑賞)

28週後…   

「ホステル2」に続けて、以前ブログで記事にした映画の続編を観ました。

28週後…
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解説:人間を凶暴化させるウイルスと人間との決死のサバイバル描き、大ヒットを記録したダニー・ボイル監督作『28日後...』の続編。ウイルスがまん延してから28週後、復興の兆しが見えた世界で、恐るべき事態が再びイギリスを襲う。監督は『10億分の1の男』のファン・カルロス・フレスナディージョ。出演は『フル・モンティ』のロバート・カーライルら。前作以上にパワフルでドラマチックな作品世界は必見。
あらすじ:人間を凶暴化させる“RAGEウイルス”の猛威が収まり、復興計画が始まったイギリス。スペイン旅行中でウイルスの難を逃れたタミー(イモジェン・プーツ)とアンディ(マッキントッシュ・マグルトン)の姉弟は、父親のドン(ロバート・カーライル)と再会を果たす。しかし、感染を逃れたドンには子どもたちに言えない秘密があった。

「28日後...」の続編なんですが、俄然こっちのが面白かったです。監督がダニー・ボイルからフアン・カルロス・フレスナディージョに変わったんでその差なんでしょうか。正直、「28日後…」は、なんか誤魔化してる様に感じたんですよね。
今回は、しっかりクリアな画でゾンビも観れたし、迫力もあるし、ヒロイン(?)であるスカーレット(ローズ・バーン)がかわいかったですよ。個人的に、「28日後...」のヒロインのナオミ・ハリスよりローズ・バーンの方が好きですね。彼女は「X-MEN: ファースト・ジェネレーション」に出てましたね。

この作品は、〝この時、男としてどう行動すべきか?〟みたいな選択を何度も迫られます。逃げ出す者、戦う者、自分を犠牲する者…様々です。

軍が遠方からだと一般人かゾンビかわからないから皆殺しにする所とか、考えさせられますよ。感染したらゾンビになると言うのは、あり得ないかも知れませんが、伝染病で疑わしいからって殺されたらたまりませんよ。

別に「28日後...」を観なくて、いきなりこちらを観ても大丈夫と思います!

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「28日後...」
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by eigasirouto | 2012-03-11 03:24 | 旧作(2012年鑑賞)

ホステル2   

少しずつ鑑賞した映画とブログ更新の乖離が出て来ましたが、追い付けるようにがんばります。

ホステル2
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解説: 大ヒットした前作『ホステル』の製作チームが再集結して作り上げた、戦慄のホラームービー第2弾。アメリカ人女子大生3人が標的となり、むごい拷問にかけられるさまを徹底的に見せる。不運な留学生役に『テキサス・チェーンソー』のローレン・ジャーマン、『プリティ・プリンセス』シリーズのヘザー・マタラッツオらがふんし、命がけの名演を披露する。よりパワーアップした拷問シーンと、思いがけないストーリー展開に目が釘付けになる。
あらすじ: 米国からローマに留学中のベス(ローレン・ジャーマン)とホイットニー(ビジョウ・フィリップス)は、休暇中旅に出ることにする。ホームシックで落ち込んでいたローナ(ヘザー・マタラッツオ)も誘い、3人はプラハ行きの列車に乗り込む。そこで天然スパの話を聞いた彼女たちは、急きょ行き先をスロバキアに変更する。

話は「ホステル」の直後から始まりますが、主役は男から女に変わります。つまり殺人クラブの次の標的は一番値の高いアメリカ女と言う事です。

これからゴチャゴチャと真面目な事を書きますけど、そんなの関係無く単純にこのシリーズは面白いですよ。構成も良く出来てると思うし、伏線も上手く回収出来てるし、 女性の裸も観れるし最高ですよ!男ならよっぽどスプラッターが苦手じゃ無ければ、1も2も観た方がいいですよ!

話自体は、同じ様な展開ですが、大きく違うのは今回は殺人クラブ側の視点も入って来ます。
まず序盤で世界中の金持ちが、ネットや携帯でアメリカ女を誰が殺すのかオークションをするシーンがあって、今回ついに落札出来た2人組に大幅にスポットを当てて描くんですけど、これで物語はがっつり深みを増したと僕は思います。
しかも2人組の内の1人は、本当に普通の奴で平穏な家庭を持ってる男なんですよ。
その普通の奴が、友達に誘われてノリノリじゃないけど参加しようとするのが、怖いですよ。これは殺人という究極の犯罪だけど、中学の頃、友達の誘いで万引きした事ある人は少なくないんじゃないでしょうか。「冷たい熱帯魚」もその辺は似てて、ちょっとした隙から加害者側に巻き込まる恐怖を描いてました。これらは極端な話だけど流されて生きるのは非常に危険だという事を僕は学びましたよ。
相手を傷付けてでも自分の好奇心を優先したり、中途半端な優しさや正義を振りかざすけど、名誉の為に振りかざす暴力。彼らこそアメリカの象徴なんじゃないか僕は思いました。

ここから多少のネタばれを予測させる可能性も含みますので、ネタばれに拒絶反応を示す方は、ザッと下にスクロールしちゃって下さい。





僕は、この物語の着地は、アメリカに東欧側や弱者から痛烈なしっぺ返しを喰らわしたと思いましたね。「ホステス」で踏み込めなかった部分を描けたんじゃないんでしょうか。





ネタばれ終わり。

僕としては、「ホステル」も充分面白かったですが、2は更に深みを増してて、楽しかったですね。
2っぽくスケールアップしてますよ。長さもなんと1分も長くなってますからね。かなりのスケールアップですよ。

ちなみに、殺人クラブの一人でクラシックな音楽をかけて、人間の足を踊り食いしてる奴が、ちょっとだけ映ってましたが、あいつはヤバイですね。3であいつの事を掘り下げてもらえると嬉しいんですが。

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クエンティン・タランティーノ
「ホステル」
「パルプ・フィクション」
「キル・ビル」
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by eigasirouto | 2012-03-10 03:57 | 旧作(2012年鑑賞)

ホステル   

実は、旧作3本観てるんですが、更新が追いついてません!という事で、まずは…

ホステル
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解説: ヨーロッパを旅するバックパッカーたちが恐怖のどん底に陥れられるホラームービ。見知らぬ街を訪れた若者たちが、次々と失踪し、むごたらしく拷問され殺されていく様を追う。無邪気な青年から一転、死の恐怖に直面してもあきらめずに戦う男を『ワールド・トレード・センター』のジェイ・ヘルナンデスが熱演。『キャビン・フィーバー』のイーライ・ロスが脚本と監督を担当し、一気にその才能を開花させた。監督の依頼でちらりと登場する三池崇史監督の姿も必見。
あらすじ: アメリカ人大学生のジョッシュ(デレク・リチャードソン)とパクストン(ジェイ・ヘルナンデス)は、バックパックを背負ってヨーロッパを旅していた。スロバキアのブラティスラバには男が求める快楽を満たしてくれる夢のようなホステルがあると聞いた彼らは、早速途中で仲間になったオリー(エイゾール・グジョンソン)とホステルのある町に向かうが……。


ゴア描写が多くて、見てられないと言う友達がいたので、期待したけど、そこまでエグいと思わなかったです。僕の感覚がおかしいだけかも知れないので苦手な人には、オススメ出来ませんが。
だったら面白く無いのかと言えば、そうじゃなくて、かなり面白かったですよ。

ちなみに、タランティーノが制作総指揮に名前を連ねてて、冒頭で、クエンティン・タランティーノ プレゼンツとか出るんで、レビューとかでタランティーノ作品と言ってる人いますが、監督は、イーライ・ロスと言う男なんで、イーライ・ロスの事も触れてやって下さい。なんか気の毒ですよ。イーライ・ロスは、デヴィッド・リンチの弟子っぽい立ち位置ですけど、タランティーノ作品の「グラインドハウス」「イングロリアス・バスターズ」に役者として出演してますよ。

今作は、ヨーロッパに薬と女を求めて旅行してるアメリカ人の男達が主役で、大麻が合法のオランダのアムステルダムから始まります。そこでスロバキアは内戦で男がほとんど死んでるから女めっちゃ余ってるよ~と言われて、はしゃいでスロバキアに行って実際に即セックス出来るのですが、そんな美味しい話に冷や水ぶっかける展開になって行きます。
お金持ち達が、金を払って人を殺す秘密のクラブに命を狙われると言う恐ろしい展開です。しかも殺されるだけでなく、殺される前に色んな趣味趣向の拷問をされるんですよ拷問を。

実際、イーライ・ロス監督は、タイでお金を払って人を殺すという都市伝説かなんなのかをネットで観て、非常に不快に思った事からこの物語を思い付いたみたいです。また、スロバキアという東欧のやや謎めいた国だからリアリティがあると言うか。ただ、これスロバキアの人が観たら怒るかもしれませんよ。フィクションだとしても、観光に影響ありそうな…。

場所わかりますか?わからないなら↓を参考に。
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僕らが子供の頃は、チェコスロバキアって一緒の国だったですが、1993年に独立しました。
しかし、ヨーロッパは電車で違う国に行けていいですよ。日本は島国なんで、そうはいかないですからね。逆に考えると色んな人が国に侵入出来る問題もあるでしょうけど。

ただ、実際に今はアメリカ人や日本人が、東欧やロシアで女性を求めてると言う話も聞いてます。かつての東南アジアの様な状態になってるらしいと。

ここから多少のネタばれを予測させる可能性も含みますので、ネタばれに拒絶反応を示す方は、ザッと下にスクロールしちゃって下さい。




それでこの作品は、勧善懲悪で暴力や殺人に対して、まともな答えを出してると思うんですが、そもそもこういう事態を作ったのは、アメリカ、日本じゃない?という意見もあるみたいです。それを読んで僕も、確かに根が深い問題だと思いました。ただ、次の「ホステル2」でそこに対する回答を僕は出したと思ってるんで、その辺は次の「ホステル2」の時に詳しく書こうと思います。





ネタばれ終わり。

この作品を不真面目と捉える人もいるかも知れませんが、殺人や暴力をまざまざと見せつける事によって、それに嫌悪感を与える真面目な作品だと思いますね。臭い物に蓋した綺麗事映画の100倍素晴らしいですよ。そんな道徳観抜きに観ても面白いと思います!ただ、スプラッター苦手な人がどう思うかは知らないです!

ちなみに、三池監督が出演してますが、イーライ・ロスは三池監督の作品も好きみたいです。
後、スロバキアのホステルに着いた時、ロビーのテレビで「パルプ・フィクション」が流れてますね!

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クエンティン・タランティーノ
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目を背けたくなるシーンだけで言うなら個人的には、こっちの方が上でした。
「チェイサー」
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by eigasirouto | 2012-03-08 04:25 | 旧作(2012年鑑賞)